やはり「池上アキラ」は、「子どもニュース」から「悪魔ニュース」に転向していた事が、バレバレ・・・でした
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/f50654d1db6016b89f7170d85ff74d7631d67226
「
フジテレビ『池上彰 緊急スペシャル!』の
「日本が嫌いです」字幕捏造事件は本当?
調べてみると……

韓国の反日騒動を受けて、SNS『Twitter』で「#好きです韓国」、「#嫌いです韓国」のハッシュタグが日本で拡散しています。
その流れのなかで、2015年6月5日に放送されたフジテレビの『池上彰 緊急スペシャル! 知っているようで知らない韓国のナゾ』にて「(日本の)文化が好きです」と喋っている韓国人女性のインタビュー映像に「嫌いですよ。だって韓国を苦しめたじゃないですか」との嘘字幕を当てはめたと指摘するツイート(2019年8月7日投稿)が約7万件もリツイートされ、4年後のいまになって再び注目されています。
これ、本当に悲しかった。
怒れて、忘れられなかった。
六月に放送されたフジテレビの池上彰緊急スペシャル反日韓国特集で、この子が言ってる韓国語を上から日本語で被せてた。ちらちら聞こえる韓国語を聞いても全く反日な事は言ってなくてアニメとか食とか日本の文化の多様性を述べていたんだよ。
気になったので実際にどのようなことが起きていたのか調べてみました。
セリフと字幕が異なっていたのは事実
まず、ツイートにあった字幕が異なる放送は本当にされてました。当時のニュース記事もいくつか見つかりました。
フジテレビの池上彰氏の番組で放映された韓国人の街頭インタビューで、実際の発言とはまったく異なる内容の字幕がつけられていたことに、ネットで批判が起きている。
フジテレビは29日、今月5日に放送した日韓問題を扱った「池上彰 緊急スペシャル!」(後9・00)で、日本について韓国人にインタビューしたVTRで、2カ所合計約10秒、翻訳テロップと吹き替えとは異なる映像を誤って使ったとして、番組公式サイトで謝罪した。
この件は韓国メディアも多く取り上げていたそうです。
フジテレビは謝罪するも「別の部分でそう喋っていた」と釈明
字幕を捏造しているとの批判を受け、フジテレビは『池上彰 緊急スペシャル!』公式ページでお詫びを発表しました。
6月5日に放送した金曜プレミアム「池上彰 緊急スペシャル!」において、韓国の方に日本についてインタビューしているVTRで、2カ所合わせて約10秒、翻訳テロップ並びに日本語吹き替えナレーションの内容と異なる映像を、誤って使用していたことが分かりました。
(1)女性がインタビューに答えるシーン
「嫌いですよ、だって韓国を苦しめたじゃないですか」と、答えている部分で、誤って、韓国を好きな理由について話している、「文化がたくさんあります。だから、外国の人がたくさん訪問してくれているようです」という映像部分を使用していました。この女性は、インタビューの別の部分で、実際に「日本が嫌いです」と答えています。
(2)男性がインタビューに答えるシーン
「日本人にはいい人もいますが、国として嫌いです」と、答えている部分で、誤って、「過去の歴史を反省せず、そういう部分が私はちょっと…」と話している映像部分を使用していました。この男性も、別の部分で実際にこのように発言しています。
いずれも、編集作業でのミスに加えて、最終チェックが不十分であったため、誤った映像を放送してしまいました。
視聴者の皆様、インタビューにご協力いただいた方々、並びに関係者の皆様にお詫び申し上げます。今後はこのようなことがないよう再発防止に努めてまいります。
しかし、このお詫びでは字幕が異なっていたことを認めつつも、「使用した映像の部分が間違っているだけで、インタビューの別の部分で実際に『日本が嫌いです』と答えています」と編集ミスを主張しています。
同番組ではもうひとつ字幕にミスがあり、こちらは「過去の歴史を反省せず、そういう部分が私はちょっと…」と話している男性の映像に、「日本人にはいい人もいますが、国として嫌いです」との字幕を当てはめていたとのことです。
ツイートの「文化が好きです」→実際のセリフは「文化がたくさんあります」
なお、拡散しているツイートの画像では「文化が好きです」と喋っていたとありますが、実際のセリフは「文化がたくさんあります」だったようです。
これは事件当時に複数の人が同様の内容を指摘しているため、正しいと考えられます。
つまり、日本が「好き」と喋っている人に「嫌い」との字幕を被せたわけではありません。細かい話ですが、指摘しておきます。
フジテレビは映像による検証を拒否
このお詫び内容を読んだ視聴者の人はこう思ったはずです。「じゃあその喋っている映像を出してくれ」。
けれどフジテレビ広報部は韓国メディア国民日報の「インタビュー元の映像を見せて欲しい」との電話取材に対して、映像を提供することを拒否したとの報道があります。
お詫びとともに該当箇所のインタビュー映像が公開されていれば、編集ミスかどうか確かめることができました。しかし、公開されていないため本当に別のインタビューでそう喋っていたのかどうかわかりません。
BPOでの討議後、フジテレビは正しい映像で再放送
そのためBPOに対して字幕捏造問題の検証・究明を求める署名が立ち上げられ、「字幕スーパーと実際にしゃべっている内容が違う」との批判も多数寄せられました。
韓国を扱った番組で、ソウルでの街頭インタビューに出てきた女子高生の発言に対する字幕が間違っていた。字幕では「嫌いですよ。だって韓国を苦しめたじゃないですか」となっているが、わずかに聞き取れる本人の声を聞くと、「文化がとても多いですよね。そして外国人が本当にたくさん訪れています」と言っているように聞こえる。日本を悪く言うような発言は全く聞き取れなかった。
こうした抗議活動を受けてか、BPOは「韓国人へのインタビューの翻訳が間違っていたフジテレビの日韓問題番組『池上彰 緊急スペシャル!』」との題で討議を2回行っています(第95回、第96回)。
その結果、「フジテレビから提出された報告書はわかりやすいものの、視聴者への説明責任が十分に果たされているとは言えない」と判断され、最終的にフジテレビは報告書を一般向けに公開。さらに正しい映像での再放送も2015年8月29日に行われました。
委員会は前回の議論で、当該局の報告は、編集上のミスが重なった経緯などが詳細に検証されていると評価する一方で、局が存在すると主張している、日本語翻訳と一致する映像が実際に存在するのかという視聴者の疑問は解消していないなどとして、討議を継続していた。
当該局は8月29日、この番組を首都圏ローカルで再放送し、問題となったインタビューについて、字幕は本放送のまま編集の際誤って選択された映像を正しい映像に差し替え、韓国語が聞き取れる形で紹介した。この音声と字幕が合致することは、委員会が独自に依頼した通訳によって確認された。
つまり字幕が捏造されたのではなく、公開する映像の部分を間違えた編集ミスが原因だったことが明らかになりました。
修正された再放送のことは伝わっていない
ただ、調べてわかったのはこの修正映像が再放送されたことはほぼ伝わっていないということです。
記事冒頭で取り上げたツイートの投稿者は「嘘の字幕をつけられた」と思い続けているため投稿したのでしょうし(それだけショックだったのだと思いますが)、それを見て怒っている人も「使用する映像の部分が間違っていた」、「正しい映像で再放送された」という情報までたどりつけた人はどれだけいるでしょうか。
再放送のことが伝わっていないために多くの人が怒りのツイートに共感し、さらに怒るという悲しい状況になっています。
この多くの怒りを招いた原因はフジテレビのミスです。ただ、映像にミスはあったものの実際にそのように答えていたことは事実だったとBPOの調査でわかりました。ミスに対して怒ることはあっても、字幕の捏造や嫌韓を煽っていると怒る必要はもうないと思うのです。
ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで
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