△セファロ読本△セファロの研究△ブローディのセファロの研究 | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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△セファロ読本△セファロの研究△

ブローディのセファロの研究

1940年にセファロによる頭蓋の発育研究について、

形態的にとらえて発表した。

ブローディはトルコ鞍とナジオンを結んだ線を基本線として、

重ね合わせを行った。

これによってパターンコンセプトという概念を発表している。

これは生後3ヵ月ぐらいで頭蓋輪郭が決定され、

一生変化しないものであるとしている。

顎や顔や頭部も発育の一定のパターンがあって、

その差はほとんど変化せず、

相似的に大きくなってゆくとする概念がパターンコンセプトである。

1940年といえば、

まだセファロ分析の発表も

ダウンズ法の発表の1948年まで待たねばならず、一つの仮説である。

しかし、この考え方は現在では否定されている。

もう一つの研究として、PNラインとNと前鼻棘のラインを結んだ線を

基本にして、重ね合わせの研究をしている。

これによって、咬合平面と鼻腔底とは一定の角度を保つ。

これは年齢の増加によって次第に下降をする。

前鼻棘から下方に向かう線は年齢の増加とともに前方への移動量は大きい。

中切歯部の移動は前鼻棘部より移動量は大きいが

成長線は平行になっているとするものである。

顔面全体の型についても、歯槽骨の成長により顔面型が定まるとしている。

歯槽骨の成長は歯牙の萠出によるのと機能の進展などによって

促進されるから、歯槽骨の成長が上顎骨の高さになってくるのである。

したがって、それが顔の高さを決定することになる要素であるとしている。

ブローディはイリノイ大学の教授であったから、

その教え子の中からダウンズが出現し、ダウンズ法の発表へとつながってゆく。

ブローディがSNラインを基本としたのに対し、

ダウンズはフランクフルト平面を基準としたというところなどは、

日本ではとても考えられない面白さである。

このような自由な世界がアメリカなのであり、

発展のヒミツもそこにあるように思える。

(DBAより)

以下は繰り返しとなりますが、重要事項です、

参考までに・・・

DBAのまえがき

(DBA主幹 阿部和弘先生の一般開業医向けの言葉)より

「このセファロ読本は一般開業医のためのものです。

私は一般開業医こそ矯正に適した歯科医師であると考えています。

全ての一般歯科開業医に矯正治療ができるようになっていただきたいと

考えています。矯正治療を始めるにあたって、

矯正にはセファロがどうしても必要なのだという考え方が

蔓延している現状の中で、はたしてそうなのだろうかということです。

分かりやすいセファロの本をと思っているのは、

そのことをくつがえす必要があるからです。

この「セファロ読本」は一般歯科開業医のための入門書として

書き上げたつもりですが、

完成してみると、

これ以上詳しい内容の本は、現在ないことが分かりました。

代表的なセファロの方法を全て載せてあるということも画期的なことです。

このようにして、セファロ読本が出来上がり、再び読み返してみても、

やはりセファロの重要性は感じることができません。

セファロは脇役であり、パノラマ以下の評価しかできないのです。

一般歯科開業医の人が矯正をするのに

セファロがぜひとも必要とはとても思えません。

しかし、何故必要ないのかを知るためにも逆説的な言い方ですが、

セファロのことを知っておくことも良いでしょう。

無知と英知では英知が勝っています。

知らないより、知っておくのがよいのです。

使うか使わないかということは知っておいて初めて判断ができます。

そういうことをまず理解していただきたいと思います。

一般歯科開業医が矯正をするとき、

ぜひとも必要なことは診断を正しくできるということです。

診断の正しいことこそ大切なことです。

治療テクニックになりますが、

顔の中心が美人の中心だということです。

したがって、顔の中心と上顎の歯の中心との一致が必要なのです。

上顎の正中線と下顎の正中線を合わせても、

顔の中心に合っていないと、顔はゆがんでしまいます。

第一大臼歯をクラス1にすることも必要です。

特に10歳までの子供の時に、必ずクラス1の咬合の形にすることです。

そして、料金を明確にすることです。信頼こそ大切なことなのです。

上顎と下顎の正中線を無理矢理に合わせることは、どうでもよい事です。

このことは顔の中心に合わせることが大切で、

上下顎の正中の一致はできればということぐらいのことで

絶対という考えに立たないことです。

してはいけないことは小臼歯を4本抜歯することや、

側方拡大による方法です。

これはルンドストロームの1925年発表の歯槽基底論で解決済みのことです。

それに逆行するテクニックではうまく行かないでしょう。

ブローディのバクシネーターの理論も同じ様なことを証明しています。

ヘッドギヤーを使用してはいけません。

このような中で、

成人矯正では小臼歯の4本抜歯は行ってはならないことなのです。

このような正しい考えの中で一般歯科開業医が矯正を行えば

審美だけでなく機能的にも必ず社会に奉仕し、貢献できることになります。

一般歯科開業医こそ、矯正に適した人であると、

大いなる自信を持っていただきたいと思います。」