△レベルアンカレッジ法とスタイナー法の矛盾 | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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△レベルアンカレッジ法とスタイナー法の矛盾


レベルアンカレッジ法とスタイナー法の矛盾

レベルアンカレッジ法とスタイナー法は同じ考え方によっている。

スタイナー法を下敷きにしているのが、レベルアンカレッジ法である。

ところが理想型としている顔と歯ならびの調和の数字が異なる。

これではどちらを正しいと考えてよいのか逆に迷うことになろう。

元祖であるスタイナー法は、アイデアル型をNAB2度、NAと

上顎中切歯とのなす距離を4ミリ、NBと下顎中切歯との距離を

4ミリとしている。

これはレベルアンカレッジ法も全く同じである。

ところが、NAと上顎中切歯との角度とNBと下顎中切歯との角度となるとまるで違うのだ。

スタイナー法が22度と25度にするもに対し、

レベルアンカレッジ法は22度と20度としている。

上顎は同じであるが、下顎は5度も違うのである。

理想的なアイデアル型にできるものばかりではない。

妥協を受け入れるという形で、

スタイナー法はANBを4度と6度と8度のものを示している。

レベルアンカレッジ法は0度と4度を妥協的なものとしている。

この中で両方にあるANB4度のものを見ると距離のほうは

上顎は一致し、下顎は0.5ミリ違うだけである。

ところが角度となると20度に対し、

17度と27度と22度というように大きく異なる。

これだけ値が異なるということになると、

科学的な方法とは言えないように思える。

レベルアンカレッジ法はスタイナー法によっているといいながら、

理想型やそれに準ずる型がこのように全く異なることは、

いかなることを表しているか分かるであろう。

つまり、セファロ分析を信用することはできないのである。

ブロードベントとVTOの分析法においても同じようなことがある。

重ね合わせの中心になるところが一致しないということは、

それ自体において、すでに仮説を出せないことを意味している。

仮説の段階であり、セオリーとできないということは、

参考資料までの話であり、

それを主役にして診断などできないのである。

このように具体的に見てゆくと、セファロの限界」

というものがより鮮明になってくるのである。

セファロがなくても矯正ができるのではなく、

セファロがあることが逆に害になるということを

知っておくべきである。(DBAより)

 

DBAのまえがき(DBA主幹 阿部和弘先生の言葉)より

「このセファロ読本は一般開業医のためのものです。私は一般開業医こそ矯正に適した歯科医師であると考えています。全ての一般歯科開業医に矯正治療ができるようになっていただきたいと考えています。矯正治療を始めるにあたって、矯正にはセファロがどうしても必要なのだという考え方が蔓延している現状の中で、はたしてそうなのだろうかということです。分かりやすいセファロの本をと思っているのは、そのことをくつがえす必要があるからです。この「セファロ読本」は一般歯科開業医のための入門書として書き上げたつもりですが、完成してみると、これ以上詳しい内容の本は、現在ないことが分かりました。代表的なセファロの方法を全て載せてあるということも画期的なことです。このようにして、セファロ読本が出来上がり、再び読み返してみても、やはりセファロの重要性は感じることができません。

セファロは脇役であり、パノラマ以下の評価しかできないのです。

一般歯科開業医の人が矯正をするのにセファロがぜひとも必要とはとても思えません。

しかし、何故必要ないのかを知るためにも逆説的な言い方ですが、セファロのことを知っておくことも良いでしょう。無知と英知では英知が勝っています。知らないより、知っておくのがよいのです。使うか使わないかということは知っておいて初めて判断ができます。そういうことをまず理解していただきたいと思います。一般歯科開業医が矯正をするとき、ぜひとも必要なことは診断を正しくできるということです。診断の正しいことこそ大切なことです。

治療テクニックになりますが、顔の中心が美人の中心だということです。したがって、顔の中心と上顎の歯の中心との一致が必要なのです。上顎の正中線と下顎の正中線を合わせても、顔の中心に合っていないと、顔はゆがんでしまいます。 第一大臼歯をクラス1にすることも必要です。

特に10歳までの子供の時に、必ずクラス1の咬合の形にすることです。そして、料金を明確にすることです。信頼こそ大切なことなのです。

上顎と下顎の正中線を無理矢理に合わせることは、どうでもよい事です。このことは顔の中心に合わせることが大切で、上下顎の正中の一致はできればということぐらいのことで絶対という考えに立たないことです。

してはいけないことは小臼歯を4本抜歯することや、側方拡大による方法です。これはルンドストロームの1925年発表の歯槽基底論で解決済みのことです。それに逆行するテクニックではうまく行かないでしょう。ブローディのバクシネーターの理論も同じ様なことを証明しています。

ヘッドギヤーを使用してはいけません。このような中で、成人矯正では小臼歯の4本抜歯は行ってはならないことなのです。このような正しい考えの中で一般歯科開業医が矯正を行えば審美だけでなく機能的にも必ず社会に奉仕し、貢献できることになります。一般歯科開業医こそ、矯正に適した人であると、大いなる自信を持っていただきたいと思います。」