△セファロ分析△ブロードベントの見解 | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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△セファロ分析△ブロードベントの見解


△セファロ分析△ブロードベントの見解

ブロードベントは「正常児顔面の研究」として、歯の変化について発表している。

それがよく引用されている図である。

ところが、そこで語られていることは、

ブロードベントの見解と全く異なる逆の見解が語られているのである。

小児歯科や矯正の教科書や参考書では、ブロードベントの図を参考に引用し、

正中離開は放置しておいても自然になおるとしている。

その理由の説明としてブロードベントの図を引用している。

ところが全く逆の話であるとともに、

ブロードベントはそのようなことは言っていない。

ブロードベントの語っているのは、

上顎の犬歯の発達によって側切歯の歯根が犬歯の歯冠によって圧迫される。

その結果、中切歯の歯根軸も変化する。

この結果、前歯の中切歯と側切歯が扇状にひろがることがある。

このような見解を言っているのである。

その扇状に広がった中切歯と側切歯は犬歯の萠出により、

歯冠を横から押されるようになると封鎖するというのである。

これは正常咬合という条件がついてくるわけで、異常咬合なら異常のままとなる。

ところが、そのような理論ではなく、

犬歯が埋伏しているときから圧迫され、正中離開は封鎖するように語られている。

 大いなる誤った解釈である。

それというのも原典を読むことをしないからである。

ところで、この扇形に広がっている時期は小臼歯も混合歯列であり、

全てが変な咬み合わせに見えることから、

この年齢の時を「みにくいアヒルの子の年齢」と名づけたのである。

審美的に美しくないという事の喩(たとえ)なのである。

それに中切歯2本が異常に大きいということも醜(みにく)いと思ったのであろう。

アンデルセンの「みにくいアヒルの子」は

体が大きいことを「みにくいアヒルの子」としたのであるからである。

(DBAより)

DBAのまえがき(DBA主幹 阿部和弘先生の言葉)より

「このセファロ読本は一般開業医のためのものです。私は一般開業医こそ矯正に適した歯科医師であると考えています。全ての一般歯科開業医に矯正治療ができるようになっていただきたいと考えています。矯正治療を始めるにあたって、矯正にはセファロがどうしても必要なのだという考え方が蔓延している現状の中で、はたしてそうなのだろうかということです。分かりやすいセファロの本をと思っているのは、そのことをくつがえす必要があるからです。この「セファロ読本」は一般歯科開業医のための入門書として書き上げたつもりですが、完成してみると、これ以上詳しい内容の本は、現在ないことが分かりました。代表的なセファロの方法を全て載せてあるということも画期的なことです。このようにして、セファロ読本が出来上がり、再び読み返してみても、やはりセファロの重要性は感じることができません。

セファロは脇役であり、パノラマ以下の評価しかできないのです。

一般歯科開業医の人が矯正をするのにセファロがぜひとも必要とはとても思えません。

しかし、何故必要ないのかを知るためにも逆説的な言い方ですが、セファロのことを知っておくことも良いでしょう。無知と英知では英知が勝っています。知らないより、知っておくのがよいのです。使うか使わないかということは知っておいて初めて判断ができます。そういうことをまず理解していただきたいと思います。一般歯科開業医が矯正をするとき、ぜひとも必要なことは診断を正しくできるということです。診断の正しいことこそ大切なことです。

治療テクニックになりますが、顔の中心が美人の中心だということです。したがって、顔の中心と上顎の歯の中心との一致が必要なのです。上顎の正中線と下顎の正中線を合わせても、顔の中心に合っていないと、顔はゆがんでしまいます。 第一大臼歯をクラス1にすることも必要です。

特に10歳までの子供の時に、必ずクラス1の咬合の形にすることです。そして、料金を明確にすることです。信頼こそ大切なことなのです。

上顎と下顎の正中線を無理矢理に合わせることは、どうでもよい事です。このことは顔の中心に合わせることが大切で、上下顎の正中の一致はできればということぐらいのことで絶対という考えに立たないことです。

してはいけないことは小臼歯を4本抜歯することや、側方拡大による方法です。これはルンドストロームの1925年発表の歯槽基底論で解決済みのことです。それに逆行するテクニックではうまく行かないでしょう。ブローディのバクシネーターの理論も同じ様なことを証明しています。

ヘッドギヤーを使用してはいけません。このような中で、成人矯正では小臼歯の4本抜歯は行ってはならないことなのです。このような正しい考えの中で一般歯科開業医が矯正を行えば審美だけでなく機能的にも必ず社会に奉仕し、貢献できることになります。一般歯科開業医こそ、矯正に適した人であると、大いなる自信を持っていただきたいと思います。」