△セファロ分析△ブロードベントの図を正しく見よう
△セファロ分析△ブロードベントの図を正しく見よう
ブロードベントの図を正しく見る必要がある。
そこに示されているのは
正中離開があるかないか分からないぐらいの軽いものである。
これなら、自然に封鎖する。
この正中離開が自然に封鎖するかどうかの研究はなされており、
1ミリまでなら封鎖する。
しかし、2ミリにもなると自然には封鎖しない。
このことを矯正医なら誰でも知っておかなくてはならない。
そのうち治るかも知れないというようなことではないのである。
自然に治るか、治らないのかということは
統計的な追跡によって分かっていることなのだ。
正中離開の研究は統計的に完成されている。
1ミリまでの正中離開は放置していても、90%は自然に封鎖をする。
したがって1ミリぐらいの正中離開を矯正する必要はなく、
様子を見ていることでよい。
1ミリ以上の正中離開になると
次第に自然に治るということはなくなる。
2ミリ以上の正中離開は
90%以上の確率で自然に閉じることはない。
このように正中離開が自然に治るか治らないかは
その正中離開を数字的に見る必要がある。
全ての正中離開が自然に治るというものではない
ということを十分に分かっている必要があるのである。
矯正は年齢も大きな要素となる。
犬歯は最後に萠出する歯であるので、
小臼歯の萠出後になるが
8歳を過ぎての正中離開の存在は自然に治ると考えないことだ。
ブロードベントの図においても
6歳のときは1ミリ以下の正中離開が存在するけれども、
8歳の時には封鎖しているのである。
これが正しいのであって、
14歳になって閉鎖するなどというのは
全くおかしな話であることを十分に理解されたい。
8歳を過ぎての正中離開の存在は自然に治ると考えないことだ。
ブロードベントの図においても
6歳のときは1ミリ以下の正中離開が存在するけれども、
8歳の時には封鎖しているのである。
これが正しいのであって、
14歳になって閉鎖するなどというのは
全くおかしな話であることを十分に理解されたい。
(DBAより)
DBAのまえがき(DBA主幹 阿部和弘先生の言葉)より
「このセファロ読本は一般開業医のためのものです。私は一般開業医こそ矯正に適した歯科医師であると考えています。全ての一般歯科開業医に矯正治療ができるようになっていただきたいと考えています。矯正治療を始めるにあたって、矯正にはセファロがどうしても必要なのだという考え方が蔓延している現状の中で、はたしてそうなのだろうかということです。分かりやすいセファロの本をと思っているのは、そのことをくつがえす必要があるからです。この「セファロ読本」は一般歯科開業医のための入門書として書き上げたつもりですが、完成してみると、これ以上詳しい内容の本は、現在ないことが分かりました。代表的なセファロの方法を全て載せてあるということも画期的なことです。このようにして、セファロ読本が出来上がり、再び読み返してみても、やはりセファロの重要性は感じることができません。
セファロは脇役であり、パノラマ以下の評価しかできないのです。
一般歯科開業医の人が矯正をするのにセファロがぜひとも必要とはとても思えません。
しかし、何故必要ないのかを知るためにも逆説的な言い方ですが、セファロのことを知っておくことも良いでしょう。無知と英知では英知が勝っています。知らないより、知っておくのがよいのです。使うか使わないかということは知っておいて初めて判断ができます。そういうことをまず理解していただきたいと思います。一般歯科開業医が矯正をするとき、ぜひとも必要なことは診断を正しくできるということです。診断の正しいことこそ大切なことです。
治療テクニックになりますが、顔の中心が美人の中心だということです。したがって、顔の中心と上顎の歯の中心との一致が必要なのです。上顎の正中線と下顎の正中線を合わせても、顔の中心に合っていないと、顔はゆがんでしまいます。 第一大臼歯をクラス1にすることも必要です。
特に10歳までの子供の時に、必ずクラス1の咬合の形にすることです。そして、料金を明確にすることです。信頼こそ大切なことなのです。
上顎と下顎の正中線を無理矢理に合わせることは、どうでもよい事です。このことは顔の中心に合わせることが大切で、上下顎の正中の一致はできればということぐらいのことで絶対という考えに立たないことです。
してはいけないことは小臼歯を4本抜歯することや、側方拡大による方法です。これはルンドストロームの1925年発表の歯槽基底論で解決済みのことです。それに逆行するテクニックではうまく行かないでしょう。ブローディのバクシネーターの理論も同じ様なことを証明しています。
ヘッドギヤーを使用してはいけません。このような中で、成人矯正では小臼歯の4本抜歯は行ってはならないことなのです。このような正しい考えの中で一般歯科開業医が矯正を行えば審美だけでなく機能的にも必ず社会に奉仕し、貢献できることになります。一般歯科開業医こそ、矯正に適した人であると、大いなる自信を持っていただきたいと思います。」
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