△セファロ分析△ブロードベントのX線頭部写真 | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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△セファロ分析△ブロードベントのX線頭部写真


△セファロ分析△ブロードベントのX線頭部写真

ブロードベントは1931年という早い時代に

「正常児顔面の研究」としてX線による頭部写真を発表したのである。

しかし、その当時の写真ということもありパノラマ写真はなかった。

そのため、正面からの写真とか、横からの写真というものを

使用する以外になかったのである。

その結果として横からのものを、規格写真とするために、

ブロードベントは研究し、それを実用化したのである。

正面からの写真は立体的なものを2次元的にしたものであり、

アーチとしては理解することはできない。

その研究は後日に、解剖学を利用したものと

レントゲン写真との比較による以外にないのである。

このような不十分なものによる時代のものが

ブロードベントの研究であり、

これ以降の新しい発見の発表がされなくてはならないのである。

丸い顔面を正面から見るのであるから、

横から見たものと違うということは誰にでも理解できると思う。

パノラマで見るのとは違うし、まして解剖学的に見るのとは違うのである。

歯の萠出というものは乳歯と永久歯のハーモニーである。

そこには3次元的なドラマがあり、自然にうまくできているのである。

従って、解剖学的に3次元的に理解する必要がある。

これを2次元的にするということは、

距離的にはおかしなことになってしまう。

ブロードベントは、その当時のレベルのこととして、

仮説を述べただけのことである。

それをパブリックセオリーと後日の者が変えてしまった誤りなのである。

立体的に考えてゆくならば、こういう誤りは減る。

頭部や顎の成長はレントゲンで追う以外になかろう。

しかし、口腔内の状態は直接的に観察できる。

この直接的に観察する大切さの認識が必要であり

、間接的なものは直接的なものには及ばないのである。

(DBAより)

DBAのまえがき(DBA主幹 阿部和弘先生の言葉)より

「このセファロ読本は一般開業医のためのものです。私は一般開業医こそ矯正に適した歯科医師であると考えています。全ての一般歯科開業医に矯正治療ができるようになっていただきたいと考えています。矯正治療を始めるにあたって、矯正にはセファロがどうしても必要なのだという考え方が蔓延している現状の中で、はたしてそうなのだろうかということです。分かりやすいセファロの本をと思っているのは、そのことをくつがえす必要があるからです。この「セファロ読本」は一般歯科開業医のための入門書として書き上げたつもりですが、完成してみると、これ以上詳しい内容の本は、現在ないことが分かりました。代表的なセファロの方法を全て載せてあるということも画期的なことです。このようにして、セファロ読本が出来上がり、再び読み返してみても、やはりセファロの重要性は感じることができません。

セファロは脇役であり、パノラマ以下の評価しかできないのです。

一般歯科開業医の人が矯正をするのにセファロがぜひとも必要とはとても思えません。

しかし、何故必要ないのかを知るためにも逆説的な言い方ですが、セファロのことを知っておくことも良いでしょう。無知と英知では英知が勝っています。知らないより、知っておくのがよいのです。使うか使わないかということは知っておいて初めて判断ができます。そういうことをまず理解していただきたいと思います。一般歯科開業医が矯正をするとき、ぜひとも必要なことは診断を正しくできるということです。診断の正しいことこそ大切なことです。

治療テクニックになりますが、顔の中心が美人の中心だということです。したがって、顔の中心と上顎の歯の中心との一致が必要なのです。上顎の正中線と下顎の正中線を合わせても、顔の中心に合っていないと、顔はゆがんでしまいます。 第一大臼歯をクラス1にすることも必要です。

特に10歳までの子供の時に、必ずクラス1の咬合の形にすることです。そして、料金を明確にすることです。信頼こそ大切なことなのです。

上顎と下顎の正中線を無理矢理に合わせることは、どうでもよい事です。このことは顔の中心に合わせることが大切で、上下顎の正中の一致はできればということぐらいのことで絶対という考えに立たないことです。

してはいけないことは小臼歯を4本抜歯することや、側方拡大による方法です。これはルンドストロームの1925年発表の歯槽基底論で解決済みのことです。それに逆行するテクニックではうまく行かないでしょう。ブローディのバクシネーターの理論も同じ様なことを証明しています。

ヘッドギヤーを使用してはいけません。このような中で、成人矯正では小臼歯の4本抜歯は行ってはならないことなのです。このような正しい考えの中で一般歯科開業医が矯正を行えば審美だけでなく機能的にも必ず社会に奉仕し、貢献できることになります。一般歯科開業医こそ、矯正に適した人であると、大いなる自信を持っていただきたいと思います。」