ポッセルテのバナナ△セファロ分析△★エピローグ★ | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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ポッセルテのバナナ△セファロ分析△★エピローグ★


ポッセルテのバナナ△セファロ分析△★エピローグ★

下顎運動の描記として、ポッセルテのバナナ

という名前で語られる運動領域の図が有名である。

このポッセルテのバナナの線で描かれたものは最大の領域であって、

この領域の中で下顎は運動するということである。

このポッセルテのバナナのように運動している

と考えると、ここに誤った知識となってしまう。

この線より外に出ては運動しないということであって、

その時々の顎の動きは観測不可能である。

特に発音などのときは動きそのものが小さいし、

いろいろな角度に動くから予測はできない。

食事のときにしても、実際の咀嚼時における

臼歯部の離開は5ミリぐらいなものである。

大きく開口するのは、大アクビをするとか

歯科の治療のときという限定された行為の中でしかあり得ないのである。

したがって、咬合器につけ、極端な動きにより、

人工的に処置を行なったとしても、

実際に口腔内に入れると全く咬合調整ができていなくて、

再度やり直しを口腔内ですることになる。

このように運動そのものを予測できないのであるから、汎用的に考えるなら、

咬頭の形を考え、障害にならないものにしておく必要がある。

しかも、咬合における開咬とか開口という運動は

顎関節がするのではない。

人の身体の全ての運動は筋肉の作用によるのである。

筋肉なくしては、どの部分も運動はできないのである。

しかも運動に指令を与えているのが神経である。

神経なくして運動はできない。

この事実は、麻酔によって知ることができる。

神経をブロックしてしまえば動かないし、痛みも感じないのである。

筋肉を切断すれば顎の運動もできないのである。

 (DBAより)

DBAのまえがき(DBA主幹 阿部和弘先生の言葉)より
「このセファロ読本は一般開業医のためのものです。私は一般開業医こそ矯正に適した歯科医師であると考えています。全ての一般歯科開業医に矯正治療ができるようになっていただきたいと考えています。矯正治療を始めるにあたって、矯正にはセファロがどうしても必要なのだという考え方が蔓延している現状の中で、はたしてそうなのだろうかということです。分かりやすいセファロの本をと思っているのは、そのことをくつがえす必要があるからです。この「セファロ読本」は一般歯科開業医のための入門書として書き上げたつもりですが、完成してみると、これ以上詳しい内容の本は、現在ないことが分かりました。代表的なセファロの方法を全て載せてあるということも画期的なことです。このようにして、セファロ読本が出来上がり、再び読み返してみても、やはりセファロの重要性は感じることができません。
セファロは脇役であり、パノラマ以下の評価しかできないのです。
一般歯科開業医の人が矯正をするのにセファロがぜひとも必要とはとても思えません。
しかし、何故必要ないのかを知るためにも逆説的な言い方ですが、セファロのことを知っておくことも良いでしょう。無知と英知では英知が勝っています。知らないより、知っておくのがよいのです。使うか使わないかということは知っておいて初めて判断ができます。そういうことをまず理解していただきたいと思います。一般歯科開業医が矯正をするとき、ぜひとも必要なことは診断を正しくできるということです。診断の正しいことこそ大切なことです。
治療テクニックになりますが、顔の中心が美人の中心だということです。したがって、顔の中心と上顎の歯の中心との一致が必要なのです。上顎の正中線と下顎の正中線を合わせても、顔の中心に合っていないと、顔はゆがんでしまいます。 第一大臼歯をクラス1にすることも必要です。特に10歳までの子供の時に、必ずクラス1の咬合の形にすることです。そして、料金を明確にすることです。信頼こそ大切なことなのです。上顎と下顎の正中線を無理矢理に合わせることは、どうでもよい事です。このことは顔の中心に合わせることが大切で、上下顎の正中の一致はできればということぐらいのことで絶対という考えに立たないことです。
してはいけないことは小臼歯を4本抜歯することや、側方拡大による方法です。これはルンドストロームの1925年発表の歯槽基底論で解決済みのことです。それに逆行するテクニックではうまく行かないでしょう。ブローディのバクシネーターの理論も同じ様なことを証明しています。
ヘッドギヤーを使用してはいけません。このような中で、成人矯正では小臼歯の4本抜歯は行ってはならないことなのです。このような正しい考えの中で一般歯科開業医が矯正を行えば審美だけでなく機能的にも必ず社会に奉仕し、貢献できることになります。一般歯科開業医こそ、矯正に適した人であると、大いなる自信を持っていただきたいと思います。」