医療訴訟関連シリーズ#4 | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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医療訴訟関連シリーズ#4


医療訴訟関連シリーズ#4  歯科医にとっても患者さんにとっても嫌な問題を論じることになる。これはある意味避けて通れない問題ではある。DBA「間違いだらけの抜歯矯正」より(歯科医師向けの文章であることは肝に銘じてお読みいただければ幸いである。)

医療訴訟に負ける:医療訴訟の多いアメリカの後をついて行くのが日本である。アメリカにおいて非抜歯矯正が主になり、抜歯は少数派になったのは、医療訴訟において勝てなくなったからである。日本もかつてのアメリカのように教条主義あるいは専横な隷属主義がある。教えられたとおり、その学派の通りにしろと言われ、アイデアを出すと異端と言われる。そのため、無理なケースでもその通りにしようとするし、出来ないことも強引にしようとする。このことが咬み合わせを狂わせ、顎関節症を作る。小臼歯4本抜歯をするとこうなるのである。小臼歯4本抜歯をしているから、元に戻せない。つまり裁判において、負けるということになる。

医療訴訟と転ばぬ先の杖:アメリカにおいて、医療訴訟が増え、その判決が分かっている。そこで、抜かない矯正、非抜歯矯正に目が行くことになった。1990年代は、そのことで混乱したけれども、2000年に入るとほぼ非抜歯の方向で安定している混乱期の1990年代は、ヨーロッパ型の機能的なs後矯正ということで、アメリカ型の器械的矯正との反省もあった。しかし、ヨーロッパ型ではうまく治せないということがはっきりしてきた。アメリカ矯正界は再び器械派になっている。バイオネーターやフレンケルの装置は、過剰依存は避ける方向にあり、誇張された、逸話的な正常咬合は熱が冷めている。そういうことで、医療訴訟大国のアメリカから学び、転ばぬ先の杖としないといけないのである。

医療訴訟になる4本抜歯:大切なことなので何度も言うことになるが、4本抜歯こそ医療訴訟の最大のものである。アングルは矯正の目的を正常咬合の確立と考え、非抜歯論を展開してきた。ところが、時代の変遷と同時に、抜歯を手軽に行なえるようになったことから、ツィードが抜歯症例を提示したのである。1940年代前半にはセファロはなく、模型を並べたに過ぎない。抜歯をずれば、抜歯をしないケースより術式が簡単になる。後から理由付けされた。しかし、1981年のリトル教授などの抜歯論への疑問、医療訴訟専門の弁護士などの出現によって、抜歯の多用は問題であることに至っている。歯科矯正は、単なる「歯の整直」を意味するものではなく、基底構造と筋神経などのことから総合的に考える必要があるわけだ。

DBA「間違いだらけの抜歯矯正」より(歯科医師向けの文章であることは肝に銘じてお読みいただければ幸いである。)