ハリウッドと矯正の歴史的変遷 DBA「間違いだらけの抜歯矯正」より | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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ハリウッドと矯正の歴史的変遷 DBA「間違いだらけの抜歯矯正」より


ハリウッドと矯正の歴史的変遷:近代歯科医療というのはフランスのフォーシャールからであろう。フォーシャールは1678年生まれで1761年に没している。このフォーシャールは外科医であって、歯科医でなかったが、外科歯科医として活動する。1728年に900頁以上にも及ぶ「外科歯科医」という本を出版した。これが世界最初の歯科専門書であり、900頁の大作であるから、あらゆる分野についてその当時の技術を述べている。当然ながらフォーシャールの考案したものも含まれている。歯列弓の拡大するものを考案している。マトリックスも考案し、歯列の外側に装着し、位置異常を治そうともしている。このようなことからフォーシャールは「近代歯科医の開祖」と言われている。1803年にイギリスのフォックスがチンキャプを考案した。また、臼歯部の咬合面にブロックを置いて挙上し、マトリックスを結んで歯の移動を考えた。1814年にアメリカのカタランが斜面板を考案した。1839年にハイデンとハリスがアメリカのバルチモア歯科学校を開設した。これが世界最初の歯科学校である。その卒業生がキングスレーである。キングスレーは1880年に「口腔奇形」という本を出版する。これはエスエスホワイト社の「デンタル・コスモス」に1871年から連載していたものを一冊にしたものである。この本がアメリカの矯正の内容の最初の本であったので「近世矯正歯科学の父」と言われている。1881年にイギリスのコッフィンが拡大床を考案する。1887年にジャクソンリブの矯正装置を考案する。1887年にアングルが登場する。アングルはワシントンであった第9回万国医学会議でアングルの方法を発表した。大臼歯に固定した帯にワイヤーアーチをつけ、歯弓の拡大をした。そして歯を動かしたのである。1890年に「不正咬合の治療法」という本を出版した。その前年に特許を取得し、矯正装置として発売している。しかし、このころの矯正とは、現在の言うところの美容上のことを問題にするのではなく、機能回復のためのものであって、補綴の一分野である。アングルも鉄道会社と契約し、鉄道事故の時などの顔面補綴を行っていて、その延長上にある話なのである。麻酔の歴史的な考案で分かる通り、1906年まで待たねば、局所麻酔は確立していないのであり、それもドイツとフランスによって成し遂げられたのである。1910年ごろアメリカで普及し始めるけれども、1800年代には美的のために抜歯するなどという概念は全くなかったのである。

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