根拠なしに煽る統計のわからない(ウソつきの)人々 | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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根拠なしに煽る統計のわからない(ウソつきの)人々


根拠なしに煽る統計のわからない(ウソつきの)人々

専門家会議と称するメンバーの尾身茂なんかもそんな輩であろう。

和田先生の書いた、下記の文章をしっかり読みなさい。

これを目指しなさい。

 

152回 根拠なしに煽る統計のわからない人々
和田秀樹 2022/02/12/9:50
災害級の大雪の予想が出ていたので、食べるところを探すのも車で早く帰るのも苦労した。医療関係者を応援してくれるような(これこそ正義だ!)夜遅くまでやっている店も一応前日に予約しようとしてら、従業員の足の確保のために早じまいをするという。蓋をあけてみたら、およそ災害級の大雪とはいえないショボい雪の降り方だった。実は、私はなんとなくそんな気がしていた。というのは、朝の情報番組を見ていたら、前日まで大雪警報の予想だったのに、大雪注意報に変わっていたからだ。もちろん、油断や安心をさせるよりは車の外出を避けるように伝えるなど、用心のためのアナウンスは必要だろう。しかし、騒ぎすぎて市民生活を麻痺させるのもどうかと思う。実際、事前の騒ぎのせいで電車が一部運休しているし、首都高もなぜか雪の影響がもっとも少ないはずの山手トンネルが通行止めになった。飛行機のダイヤも滅茶苦茶だった。警報が注意報に変わったことの意味を伝えながら、それでも用心に越したことがないというのなら話はわかるが、そんなことは丸無視して怖がらせるという発想は、オミクロンで弱毒化しているのがわかっているのに、たまに死者が出ることで大騒ぎを続ける発想と似ている。人を怖がらせた方が、視聴率が取れるというのだろう。気象学者のほうがまともなので、注意報に変わってから騒ぎに加担する形でテレビに出た人はあまりいなかった気がする。医者よりまともな良心があるということだろう。実際、コロナで火事場太りしている医者もたくさんいる。多額の補助金や給付金を払いながら人件費に回っていない。私の聞く病院では医師もナースも3000円ということだし、多くの大学病院でも似たようなものらしい。今回も人手不足で、自衛隊や国公立病院などに派遣要請をするとのことだが、ちゃんと金を払わなければ人が集まらないのは当然だ。経営者ばかり儲けて、安いお金で人が集まるはずがない。派遣要請より、上乗せ給与の調査を行って安い病院は保険医療機関の取り消しなど厳しい措置をしないとコロナが収まるまで人手不足は続くだろう。実際、民間企業の経営者のほうがそのあたりの感覚はまともだ。私の知り合いの病院をいくつか買った経営者は、医師に1日3万円、看護師に2万円の追加手当を出しているから、人はちゃんと確保できているという。それでも儲かるのに、病院経営者はどんなモラルなんでしょうかとあきれていた。実は、今、藤井聡先生、木村盛世先生と日本再生のための本を作っていて、それをユーチューブなどでも流すことになった。もともとが土木工学が専門だった藤井先生の話では、公共工事の予算が年間15兆円から5兆円に減り、批判もあって経営者が儲けられないようになっているので、むしろつぶれる建築業者も多いそうだ。それに比べると今回の病院のあこぎな儲け方は信じられないという。実際、京都でタクシーに乗ると、今祇園で遊んでいるのはお坊さんと医者だけだという。人の命で金儲けをする人間は許せない。

さて、その藤井先生が、グルーバルダイニングが都を提訴した事件の証人として応援しているという。都がこの会社に出した時短命令は違憲・違法なので損害賠償を求めた裁判だ。彼が集めたデータでは、夜の人流と感染は何の関係もないとのことだ。それを見せた上で、都にその根拠となるデータを求めたところ、やっと一つデータを提出したそうだ。それを一目見て藤井先生は、こんなインチキなデータがないということに気付いたという。そのデータにはt値もp値も載っていないのだ。それがないのならちゃんと調べたことにならないということで、その値をちゃんと見せろと迫ったら、なんと彼らがもってきたp値がなんと0.13だったとのことだ。高校生でもわかる有意でもなんでもない数字である。私も、こんなデータで時短を強要したことに唖然とした。藤井先生もおっしゃるように、ほかに時短要請や命令を裏付けるデータがあればそれを裁判に提出するはずだ。それを提出しないということは、ほかに根拠になるデータがないということだろう。そして、そのデータが統計学上まったく意味のないものだった。私が思うに、専門家会議というのは、この程度の初歩の統計学がわからないような連中だということが明らかになったということだ。実際、グローバル・ダイニング側は、尾身茂氏などの証人要請をしたが都が断り、裁判所も認めなかったということだ。尾身氏が忙しいということもあるのだろうが、藤井氏なら質問されてちゃんと答えられないということを避けたかったのだろうとしか思えない。テレビでも時短が当然のように騒いでいるが、やはりコメンテーターも呼ばれる御用学者も統計がわからないで大学の教授になっているとしたら驚きを禁じ得ない。私はアメリカの自己心理学の年間15本の優秀論文に選ばれた論文を東北大学で3年に一度、つまり350人で一人しかいない不合格論文にされた経験があるが、その理由は統計処理をしていないということだった。とで聞けば、有意差が出ればどんなクズ論文でも通しているそうだ。だから有意差が出るに決まっているような研究しか博士論文にならず、画期的な研究をしようとする人が出ない。そのくらい有意差にうるさい医学部の教授たちが、実は偉そうな人が出すデータだと統計の基本中の基本を無視している。もう一つの問題は、日本の新聞社やテレビ局の数学力のなさである。以前から、たとえば高齢者の免許取り上げのような際も、煽情的なニュースで高齢者の運転は危険とあおり、免許をどんどん取り上げる方向に進んでいった。彼らが死亡事故を起こす確率は年間で1万分の1、そのうち自爆が4割で、人をはね殺す確率は4万分の1以下なのに(これはほかの年代と全く変わらないか、それ以下である)。いっぽうで、免許返納者の6年後の要介護になる確率は2.2倍になるという。10%から22%ということなら事故の心配と桁が違う。またちゃんと保険にも入っているし、高齢だから保険料率が上がらないように保険会社もその確率がわかっている。こんな四則計算でもできることを指摘する人がいないように、高校で習うレベルの統計学さえできないことも明らかになった。世論をリードしたり、ミスリードしたりするテレビ局なのだから、入社試験にせめて高校レベルの確率統計くらい出したらどうなのか?ちなみにわれらが玉川徹氏は京都大学の農学部に合格し、大学院を修了している。

藤井先生のお考えでは、専門家会議や厚労省の役人は、統計学がもともと読めないというより、統計データを無視してでもそれで通ると思っているし、むしろ自分たちが人々を支配できることにサディスティックともいえる快感を得ているのではないかということも述べられた。社会心理学の研究もなさっている藤井先生は、そこでミルグラム実験とスタンフォード監獄実験を引き合いに出された。ミルグラム実験は、アイヒマン実験ともいわれるもので、被験者は生徒が間違えると罰として強い電流を与えるという指示を受ける。315ボルトになると壁を叩いて実験をおりると叫び(これは演技である)、330ボルトになると無反応になるのだが、30%の被験者が450ボルトまで電圧を上げていったという。もちろん命令も強制もない。スタンフォード監獄実験では看守役と囚人役に無作為に人々をわけでそれを演じさせたところ、ときが経つにつれ、看守役がどんどんサディスティックになっていき、途中で実験が中止されたという。今の感染症学者や厚労省の役人は、まさに看守役をあてがわれた心理になっているのではないかというのが藤井先生の解釈だ。私もかなり当たっていると思う。もともとはアホでない人間、統計数字が読める人間でも、自分が人々に命令を与えることのできる立場に立つと、データを捏造・曲解しても自分たちの命令に都合のいいようにしか解釈しない。実際、この手の自粛命令などを出す際に、まったく副作用が考慮されることがない。高齢者が家にじっとしていれば歩けなくなったり、ボケたようになるのは当たり前のことだ。あるいは、夜遅くにまったく店があいていなければ、いちばんひどい目に逢うのは、こんな時期に遅くまで働く医療関係者やエッセンシャルワーカー(これも何か差別用語のような感じで不快なことばだ)だ。仕事を終えてかなり疲れていても温かいものが食べられず、看護師などに話を聞くと、ボロボロの体で家で料理をしているという。私は遅くまでやっている店を「医療関係者応援の店」という認証を与えたらどうかと提言したら、藤井先生も木村先生も同意してくれた。彼らには血も涙もあるが、専門家会議にはそれがない。こういう血も涙もない同情できない心理が、すでに日本の専門家たちにはある。メンバーをそろそろ変えないと「残虐行為」は続くだろう。上のいうことを疑わないというのは教育も悪い、とくに大学教育が悪いと思っていたら、たまたま、WILLという雑誌の企画で情報工学者の掛谷英紀先生と対談の機会を得た。彼は、学生にわざと失敗するような実験をさせることで、上を信じてはいけないことや実験というのは失敗する可能性が常にあることを教えるという。すると学生が数年のうちにものの考え方が変わっていくという。こういう立派な先生がいる大学は幸せだ。東大は入るまでは賢いが、多くの学部で上のいうことが正しいという教育を受け、疑う能力のない人間になっていく。医学部はとくにひどい。掛谷先生は理系の学部なら大丈夫でしょうと楽観的だったが、私にはそうは思えないし、今回のことで余計にそう思った。掛谷先生は、日本の学生の基礎学力も楽観的で、大学でちゃんと教育したらというような意味のことをおっしゃっていた。私の印象では筑波大学ならまだセーフだが、これもゆとり教育の前からかなり痛んでいたと思っている。90年代にはすでに台湾や韓国に中学生の数学力で抜かれていたのに、ゆとり教育は断行された。今のコロナ騒ぎも愚民化教育のたまもののようにしか思えないし、大学教育を権威主義者に任せたつけとしか思えない。疑う能力や試しにやってみようと思う能力のない学生を濫造していたら、この国の将来が危ういことだけは確かだ。もちろん掛谷先生のような立派な教育者が少しでも大学に増えることを心から祈りたいが。◎和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」