2025/10/14/「トランプ革命」は完結編継続中だが、途中から「利用できるグローバリストとの野合(やごう)」が鮮明になった(日本の一般民衆にとっては、かなり厳しい)。
「『トランプ革命』はかなり変質してしまった様だ。日本は『中国に対する「牽制(けんせい)属国」としてずっと利用されるのだろう。」『世界一の貧乏国』に無理やりさせられているが{旧来の「グローバリスト」による「アコギな」支配よりずっとマシ}仕方ないと考えるしかない。「台湾有事」は、新しい「日本政権(旧来の政党でない清新な政権ができるとしても)」の「ゆすぶり」に利用していくのだろう・・・(「ウクライナ」の様に「騙(だま)されて」戦争になり、国土が『焦土(しょうど)』と化し「消滅する」よりマシだと考えるしかない。「極東アジア人同士戦わず」の構えが一番大事である。昭和天皇の『遺言(ゆいごん)』でもある、と温厚な保守有識者は言う。)』
副島隆彦の新著
「中国はアメリカに戦わずして勝つ」
を読む・・・①
「
まえがき 副島隆彦(そえじまたかひこ)
この本の書名(タイトル)の「中国はアメリカに戦わずして勝つ」にある、
中国が、「戦わなくても勝てる」のは何故か。第3章で説明する。
この本で、一番の大事は、「習近平の次は誰になるか」である。きっとこの問題には多くの人が関心を持つだろう。 どうも噂(うわさ)どおり習近平の体調は良くないようだ。この噂(ルーマー)が5月から世界中に広がった。そうすると中国の次のトップは誰になるのかが問題になる。
私は、ここではっきりその名前を書く。最有力は陳吉寧(ちんきつねい)(チェン・ジーニン 1964年生まれ、現在61歳)という人物である。日本人は誰も聞いたことがない名前の男だ。
私のこの予測(予言)についても、本書の第1章に書く。中国のトップ人事のことに、多くの人が関心を持つだろう。
3ページに載せた、米と中の関税(タリフ)(貿易)交渉についての最新の動きを説明する。去る7月28、29日にアメリカ財務長官のスコット・ベッセントと、中国の何立峰(かりつほう)副首相が交渉した。この記事にあるとおり、どうせトランプは習近平と2人で直接、サシで話し合おうとしている。
果たして、この秋から来年にかけて首脳会談となって、習近平がトランプの要望(その実はトランプからの哀(あい)願、願訴である)に応じるか。まだ分からない。
中国は、アメリカにヘコヘコしない。日本、欧州(EU)、イギリスのように「関税(タリフ)を15%にしてくれて、よかったー!」というような軟弱野郎ではない。中国は〝音無しの構え”である。自分の方からは、尻尾(しっぽ)を出さない。
余計なことは一切言わない。何故なら、アメリカ(トランプ)は、強大国で強そうなことをさんざん言っているが、本当は、国家財政(ファイナンス)がボロボロの借金(負債)大国だ。だから、世界中に関税(タリフ)すなわち外国への税金(タックス)をかけて、おカネをぶったくってアメリカの国家予算に回しているのである。
日本からは7月22日に、合意で(ただし、まだ合意文書なし)80兆円〈5500億ドル〉を払わせる。トランプは、これを日本からの投資(インヴェストメント)(自由に使える)だ、と強弁(きょうべん)した。しかし日本側の赤沢(あかさわ)金融担当大臣は、「これは融資(ゆうし)(ローン)です(厳しいヒモ付き)」と言った。
日本のメディア〈テレビ・新聞〉は、この初原(しょげん、そもそも)の「アメリカは破産している」を言わない。破産国家の大統領であるトランプが狂ったように、外国への課税をしているのだ、と書かない。説明しない。
現在の最先端の半導体(はんどうたい)戦争 の主役は、① 台湾TSMC(ティエムエスシー。モーリス・チャン元会長、94歳)と、② 中国ファーウェイ(華為技術。任正非(じんせいひ)CEO、80歳)と、それからこの3年で急激に出現した③ NVIDIA(エヌビディア。米国企業。しかし台湾人のジェンスン・フアン社長・CEO、62歳)と、それから、④ 中国 DeepSeek(ディープシーク)というAI(エイアイ)企業の40歳(1985年生)のガキンチョの梁文鋒(りょうぶんぽう)である。
この4社の競争のことも説明する。なんだ、みーんな中国人じゃないか。
加えて、Apple(アップル)社の最新のスマホiPhone(アイフォーン)16(シックスティーン)は、ぜーんぶ、本当は中国製じゃないか。フォックスコン(富士康(こう)、郭台銘(グオダイミン)会長、74歳)が中国各地で作っている。
これらのことも全部ぶちかまして真実(本当のこと)を私は書く。
この本の仕上がり時に、石破辞任のニューズが流れた。石破首相は、よく頑張った。アメリカに80兆円(5500億ドル)の貢(みつ)ぎ金(がね)を、最後の最後まで、払わないと、頑張った。日本国民の為(ため)である。それで自民党内でイジめが続いて辞任表明した(9月7日午後6時)。
このあと、日本に反共(はんきょう)右翼の政権ができるだろう。参政党と国民民主党と連合する。新しい政党になるかも。そうなると自民党は分裂する。残った全国の温厚な保守の経営者、資産家たちの意向を受けた、自民党ハト派(中国、ロシアとも仲良く付き合う)の政党ができるだろう。私はこの動きを支持する。
副島隆彦(そえじまたかひこ)
」
「
この本は、私の18冊目の中国研究本である。これまでの18年間(2007年末から)に私は年に1冊の割合で、コツコツと自分の中国本を書いてきた。その全18冊の表紙を小さな画像(写真)にして、表題(タイトル)を1ページの一覧表にしようと企てたが、今回はできなかった。来年やります。
私は、18年前の2007年(アメリカでリーマン・ショックの金融危機が起きる前年。私は54歳だった)に、中国旅行から帰ったあと、猛然と中国の政治経済についての本を書きたくなった。いや、どうしても書かなければいけないのだと激しく焦(あせ)った。
中国は巨大な成長を始めていた。そのことに私は現地(広東(カントン)省の東莞(トンガン)市)で気づいたからだ。中国の現在を、日本の政治的0 知識人の眼を通して「中国で何が起きているのか」を通史として書き残さないといけない、と強く思った。
それは司馬遷(しばせん)が『史記(しき)』(紀元前90年)を編年体(へんねんたい)で書いたことの伝統に従ったものである。
18年前の第1巻の私の中国本の書名(タイトル)は、『中国 赤い資本主義は平和な帝国を目指す』(ビジネス社、2007年12月刊)である。ここに刻印された文字たちは、やがて歴史の証拠となる。
私の志(こころざし)を理解してくれた、この本の版元(はんもと。出版社のこと。あるいは書肆(しょし) )の社長が、私が毎年、時間を見つけて、中国の現地の各都市(その年に大事件が起きた都市)に現地調査に行く費用を出してくれた。毎回100万円の出費がかかった。担当の岩谷健一氏が同行して写真を撮り、資料集めを手伝ってくれた。有難いことである。
私には今に至るも、たった一人の中国人の親友もいない。中国語もできない。人物名をローマ字で表現する拼音(ピンイン)さえ読めない。それなのに私はずっと、中国の各地を見て、そして次々に起きた政治動乱の跡の気配(けはい)を感じに現地に行った。
中国の住民は何事(なにごと)も無かったように静かに暮らしている。中国報道プロパーの新聞記者たちではない者が、厳格で冷酷な政治知識人の目を通して、中国を観察しその記録を残さなければいけないのだ、との強烈な自我(信念)がこの作業を私に続けさせた。漱石や芥川が書いた中国探訪記に続くものだ。
「中国は崩壊する。中国共産党の一党独裁に反抗する民衆反乱が起きて、中国は必ず滅びる」と書いて多くの本にした、数十人の、歪(ゆが)んだ精神をした反共(はんきょう)右翼たちは、全員が、その本たち(証拠として残っている)と共に滅び去った。あ、まだ、何人か残党(リメインンズ)が残っているか。
今の 巨大中国( これは 私が作ったコトバ。書名にも使った)に戦争を挑(いど)む、そして勝てると思う馬鹿はいなくなった。
それでもまだアメリカが「日本を上手に騙(だま)して、唆(そそのか)して、中国にぶつけろ。台湾有事(ゆうじ)を嗾(けしか)けて、戦争をさせろ」という悪辣(あくらつ)な戦略で動いている。そのことを本書で書いた。
日本人は動かない。全くと言っていいぐらいに動かない。
押し黙っている。「なんで、また(英と米に)騙(だま)されて戦争なんかするものか。真平御免(まっぴらごめん)だ」と、腹の底で思っている。しかし、口には出さない。
まだあと日本だけでも500万人はいる反共右翼たちが残存しているが、あと数年で勢力として消えるだろう。私の冷静な客観予測(近(きん)未来への予言(プレディクト))である。
なぜ日本人の大半は、そして台湾人も同じだが、「戦争になる」の煽動(せんどう)に乗らないのか。
その理由の一つは、倨傲(きょごう)に聞こえるかもしれないが、私、副島隆彦が、この30年間、ずっと「アジア人どうし戦わず。戦争だけはしてはいけない」と書き続けたからだ。日本国における私の地位は自(おの)ずとそれぐらいはある。
この本の最終章のはずだった「台湾は今どうなっているか」の台湾現地調査の報告は、50ページ分もあって浩瀚(こうかん)(分厚い)になったので、来年に回した。今の私には、もう1、2年を争うということがなくなった。遅らしてもどうということはない。
この本では、3年前の中国本で約束した 「習仲勲(しゅうちゅうくん)、習近平親子の2代に渡る苦労 」(第7章)をようやく完成させたことがよかった。この2人のことが分かれば、現代中国の、この100年間の苦闘の歴史が分かり、大きく概観(アウトルック)できると考えたからである。
最後に、私は上野千鶴子(ちづこ)女史(東大の女性学の講座を護(まも)った。私より5歳上)が、そのマルクス主義フェミニズム(略称マルフェミ)の立場から、戦闘的に男女の性愛論を書き並べた本たちが北京大学の超(ちょう)秀才の女子学生たちの話題になり深い感動を与えていることを知っている。
現在の中国共産党(中共(ちゅうきょう))研究の最先端(せんたん)はまさしく、この中国で起きている、「私たちエリート女たちにもっと男女の性愛の自由を認めよ。日本の自由さを見よ」という女性闘争である。これには、中共の幹部の男たちが動揺してオロオロしているはずである。
まるで、1919年の五四(ごし)運動(中国の現代政治運動 の始まり)の再来だ。
中国社会科学院は、まさしく金看板である マルクス主義フェミニズムの上野千鶴子を招いて、新たなる意識(文化)革命を中国で開始すべきだ。中国が、いまでもまだ文化の先進国 である日本から学ぶことは、まだたくさんある。
私は、中国人指導者と知識人層が( 魯迅(ろじん)のときと同じく)今も日本人を深いところで尊敬していることを鋭く知っている。箸の上げ下ろしから鰻(うなぎ)の蒲焼(かばやき)の食べ方まで、日本人の一挙手一投足を凝視している。日本を通して世界を学べ、は今も中国で生きている。
それでもアメリカ帝国の属国(ぞっこく)を長くやり過ぎた日本は、この40年間で本当に貧乏になった。中国どころか台湾、韓国からさえ哀(あわ)れみ(憐憫(れんびん))で見られる。
それなのに、何と、私たち日本人は、恐れ入ることに、今も威張っている。襤褸(ぼろ)は着てても心は錦、の構えだ、これを一般庶民でも持っている。
愚かと言うか、何と言うか。40年も経済成長が止(と)まって貧乏国のくせに。その自覚がない。 全く以(もっ)て明(あき)れ返(か)える。全てが見通せる私のような総合知識人の目には何でも映(うつ)る。
上野千鶴子女史は、女性学(ウィメンズ・スタディーズ)が流行廃(はやりすた)れ したあと、さらに才長(さいた)けて、老人(老女)評論家になっだ。
名著『おひとりさまの老後』(2007年、法研刊)と、『在宅ひとり死のススメ 』(2021年、文春新書) を書いた。
人は老いて末期(まっき)を迎えたら、施設に入らないで(収容されないで)、自分の家で死ぬべきだ論である。この考えに私は深く同感した。
だから私も自分の家で死ぬ(直前にだけ病院に入院する)と決めた。この意味でも、私は上野千鶴子が老いて、ますます中国に乗り込んで勇ましく中国の知識人層と権力者層に、いろいろと号令を掛けることを望む。
最後の最後に。この本を書き上げる 最後の1カ月は、この夏の猛暑と共に私の地獄だった。モノカキ人生を40年もやって、200冊も書いて、それでもまだ、このように、1冊の本を仕上げるのに、のたうち回っている。
私には人生の達観はない。サラサラと書かれた本に碌(ろく)な本はない。このことを痛感している名うての編集者であり、苦しい本作りに同伴してくれた大久保龍也氏に記して感謝します。
2025年9月 副島隆彦(そえじまたかひこ)
(終わり)
」
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- ❷どうも「歯周病」は(通常、常識的には)「感染症」とは「言わない」のが正確である。❷
- 2025/8/11/どうも「歯周病」は(通常、常識的には)「感染症」とは「言わない」のが正解である、様だ。
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