【イラン戦争は終わった。60日間で、5月1日に。習近平が仲裁した」だ。次は5月14日の米中会談だ。】副島隆彦の「トランプ革命」実況分析2026/5/1/
「
【3225】 「イラン戦争は終わった。60日間で、5月1日に。習近平が仲裁した」だ。次は5月14日の米中会談だ。
副島隆彦です。今日は、2026年5月2日(土)です。
今日は、「イラン戦争はもう終わった。5月1日で」を書きます。
イラン戦争は、2月28日の、イスラエルとアメリカによる、闇討ちの、sneak attack と呼ばれる、宣戦布告(ウォー・デクラレイション)無しの、奇襲攻撃(日本人の用語。真珠湾攻撃を指す)で、ハメネイ師(アヤトラ)を空爆で殺害して始まった。そしてそれから丁度60日後の、5月1日午前9時 で、終結したのだ、と、考えることを、トランプ政権は発表した。このことの経緯を、今から、私、副島隆彦が説明してゆく。

それは、ピート・ヘグセス米国防長官の、議会証言で明らかとなった。
この「もうイラン戦争は終わった」論を、日本人に、初めて一番乗りで教えてくれたのは、中国研究、中国分析で名高い遠藤誉(えんどうほまれ)女史である。

遠藤誉
彼女が、4月9日に書いた自分のヤフーニューズのコラムで、明らかになった。
私は、このコラムの重要性を、一瞬で理解して、それを、私と付き合いのある編集長たちに送った。ここで、一番、大事なことは、「アメリカとイランの停戦(cease fire シース・ファイア)の、4月8日の合意 を実質的に仲介(ミーデイエイション medeation したのは、中国の習近平である。パキスタンのシャリフ首相の働きはその表面である)という考えと判断だ。これが何よりも重要だ。大国である中国が仲裁しなければ、停戦(休戦でもいい)は成り立たなかったし、その後のイスラマバードでの和平交渉(わへいこうしょう。peace talks)は始まらない。
(ここに、「国際紛争の6つの段階の表」を貼り付ける)

この和平交渉は、その後も、合意が出来ないで、ずるずるとなし崩しの“ダラダラ休戦”になっている。だから、日本国民を含めて、世界中の民衆は、まだまだ戦争は続いていて、「またトランプ大統領が、急にイラン爆撃を再開するかもしれない」と怖れている。
だがもうそういうことはない。 この戦争は終わったのだ。アメリカ(トランプ政権)は、もうこれ以上イランを激しく爆撃したり、ホルムズ海峡でイラン寄りのタンカーを拿捕したりすることはしない。この成り行きの背景を、私が説明してゆく。
(転載貼り付け始め)
〇 「 米政府「イラン戦争はすでに終結」と表明 習近平が背後で動いた4月上旬の一時停戦を根拠に 」 遠藤誉(えんどうほまれ)筆
2026年 5月1日(金) Yahoo! ニューズ ←クリックしたら、記事に移動します
ヘグセス米国防長官は4月30日の議会証言で、「4月8日に発効した米イラン間の停戦合意により、トランプ大統領がイランに対する軍事行動を起こすための60日間の法的期限が停止または終了した」と述べた。したがって「トランプ政権はイランに対する軍事行動について議会の承認を得る必要がなくなった」ということが言いたいわけだ。
中国はこの事を大きく扱っているが、それはヘグセスが「4月8日に発効した米イラン間の停戦合意により」という言葉を用いたからだろう。なぜなら4月9日の(注記。私、遠藤誉の)コラム 「トランプ「中国がイランを停戦交渉の場に引き込んだ」 習近平の思惑は?」 に書いたように、4月8日に発効したとされる「2週間停戦」案の背後には習近平国家主席がいたからだ。
◆いち早く報道した中国の中央テレビ局CCTV
ヘグセス発言と、4月8日に発効した「2週間停戦」合意に関する第一報が筆者のスマホに飛び込んできたのは、CCTVのニュースだった。
そこには「米国防長官が「イランへの軍事行動に関する“60日期限”は、すでに停戦しているため“中止する”」と述べた」という見出しがあり、それも【2026-05-01 04:59:59】(朝4時59分)という時間だったので飛び起きた。何ごとかと思って読んでみると、以下のようなことが書いてあった。
――ヘグセス米国防長官は 4月30日、議会証言で、4月8日に発効した米イラン間の停戦合意により、トランプ大統領がイランに対する軍事行動を起こすための60日間の法的期限が「暫定的停止または中止」したため、トランプ政権はイランに対する軍事行動について議会の承認を得る必要がなくなったと述べた。
1973年に議決された「戦争権限(せんそうけんげん)法」によれば、大統領は軍事力行使を議会に最初に通知した後、60日以内に軍事行動を停止するか、作戦継続のために議会の承認を求めるかを決定しなければならない。トランプ政権は3月2日にイランに対する軍事行動を開始する意向を正式に議会に通知しており、60日間の法的期限は5月1日に満了する。(朝4時59分のCCTVのニュースは以上)・・・・
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。このように遠藤誉氏が、はっきりと、「イラン戦争は終わった、と中国のCCTV(中央電視台。注記。日本のNHKの相当する)で5月1日の午前5時に報じた」とあるとおりだ。私は、これまでの間に、以下のようなやり取りを編集長たちと行っている。
(転載貼り付け始め)
Sent: 2026年4月16日(木) 9:42
**書店 ***編集長 その他、**社 ***編集長たちへも
副島隆彦から
私の 今の世界政治への判断の最高材料は、以下の 記事です。 遠藤誉(えんどうほまれ)女史 の文です。中国の習近平が、トランプの顔を立てながら、イランの生き残りを保証しつつ4月8日に イラン戦争の停戦 cease fire シース・ファイアを 実現させたのだ。
西側メディアは、この話を、4月15日までしなかった。 今は、この2週間の停戦をさらに延長することを、アメリカとイランの双方で交渉している、と、目下なっている。
4月12日の、 JD ヴァンス副大統領 と イランの○○国会議長の 交渉は、 和平交渉peace talks があったが決裂した、と報じられた。 このことは、その前に 停戦が4月8日に事前に実現し発効てからだ。この事実を、日本人は誰も知らないし報道がなかった。
このあとの世界政治の中心は、来月の5月14日の トランプと習近平の北京会談だ。 ここで習近平は、トランプに対して、「私が、貴方の為(ため)に、イランを説得して、仲裁してあげた。だから、そろそろ台湾問題も決着を付けよう」と、トランプに向かって、習近平は威張って言える。それぐらいに今の中国の立場は強い。トランプはこの習近平からの提案に折れるしかない。
トランプは自分のイランでのアメリカの惨(みじ)めでみっともない敗戦を、何としても無かったことにして逃げ切りたい。「名誉ある撤退」に持ち込みたい。もうこれ以上は、アメリカ軍を湾岸(ザ・ガルフ)に投入することは出来ない。武器兵器の面でも、経済的にも無理だ。そしてアメリカ国内の、イラン戦争への国民の不支持が60%にもなっている。トランプへの支持率も大きく落ちている。アメリカ国民の多くが、「トランプ、もうそろそろ戦争やめなさい。ガソリン代が上がって、私たちの暮らしが苦しくなっている」と言っている。
イスラエルのネタニヤフ首相(リクード党) にトランプはまんまと騙された。この自分のみっともなさを噛み締めている。そしてそれを何とか、バレないようにしよと、さまざまに演技している。強がりの仕草だ。それは世界中に満天下にバレている。これを、昔から、「王様は裸だ」と言う。
この物語(アネクドート、逸話)を英語では、Emperor’s clothe 「エンペラー(皇帝)の着物」という。皇帝は、自分の仕立て屋が空気で作った衣装を自分に着せていることに気づかない、という意味だ。独裁者あるいは為政者(いせいしゃ)が、ひとりで悪足掻(わるあが)きをして、みっともなく苦境に陥っている様(さま)を、国民は皆で嘲笑(あざわら)っている。王様、皇帝は、そのことに気づかないふりをするしかない。それがまさしく今のトランプだ。
それでも世界政治は、このまま、ずるずると表面上は、緊張しながら進んで行く。「大変だー、大変だ―。(原油から取れる)ナフサが足りなくなって大変だ―。ホルムズ海峡をまだタンカーは通れない」と、不安がっている。世界最高の政治情報を、受け取って、それを理解し、自分で判断するだけの知能が足りないからだ。これを
情報弱者(じょうほうじゃくしゃ)、略して情弱(じょうじゃく)と言う。日本人全部が、政治家や官僚たちを含めて、自分たち自身がこの情弱なのだ。そのことを自覚する能力がない。それでも、もうすぐ、だんだん分かって来る。遅れて世界から情報が伝わってくる。生来、勘の鋭い、頭のいい人間から順番に世界で通用している大きな真実を知る。
○○編集長へ。 取り急ぎ、私の近況は以上です。 副島隆彦拝
Sent: Wednesday, April 15, 2026 5:03 AM
Subject: 「トランプ「中国がイランを停戦交渉の場に引き込んだ」 習近平の思惑は?」 By 遠藤誉
弟子の○○君へ 副島隆彦から
君が送ってくれた、以下の記事は、今のイラン戦争の停戦(どうも 4月8日に停戦したらしい) で、中国が決定的な力を持ったからだ、という遠藤誉女史 の文はすばらしい。 中国が、真の仲裁者 (mediator ミーディエイター)だった、と。
パキスタンは、表面の仲裁者だ。パキスタン国のシャリフ首相ぐらいでは、世界政治の力量から言ってとても仲介、仲裁は出来ない。とりわけ習近平自身が仲裁した。これが真実であり、だから、中国の習近平が、5月14日の 北京でのトランプとの米中首脳会談で、大きく台湾統一を、トランプに 呑ませるだろうと、私も考えます。
やはり遠藤誉が、日本の言論人では一番、情報の価値判断が早くて、頭がいい。彼女は、世界政治を、世界基準(ワールド・ヴァリューズ world values )で考えることのできる、まさしく世界水準の中国人の脳をしている。
○○ 編集長へ。
私は、来週、4月21日に 熱海の拙宅に来る中国研究家の○○氏 との対談で、このことをドカーンと彼にぶつけようと思います。彼がここまで大きな規模で世界政治を理解できるか、試してみます。 以下の文の中心を選び出すと、以下の1行です。「4月8日のAP通信は 中国当局はイランに対し、米国との停戦の道を模索するよう促した」とある。
イランは、BRICS(ブリックス諸国。 ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビア、UAE、インドネシア)の正式加盟国であり、上海協力(きょうりょく)機構(SCO)(中国、ロシア、中央アジア諸国、インド、パキスタン、イラン、ベラルーシ)のメンバー国でもある。
今回、イラン側についたのは、BRICSとSCOの加盟国のリーダーたちだった。
世界政治はこのようにして進んで行きます。 副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
〇 「 トランプ「中国がイランを停戦交渉の場に引き込んだ」 習近平の思惑は? 」 遠藤誉(えんどうほまれ)筆
2026年4月9日(木) Yahoo! ニューズ←クリックしたら、記事に移動します
パキスタンのシャバズ・シャリフ首相は4月8日、パキスタンの仲介によって、米国、イラン、そして両国の同盟国がレバノンを含む「あらゆる場所」での停戦に合意したと発表した。トランプ大統領が「イランを壊滅させる期限」としていた日本時間8日午前9時のわずか1時間前のことである。いったい何が起こって、いきなり「2週間の即時停戦」が実現したのか?
その陰には中国の動きがあったことをトランプは認めている。
中国自身はそれに関して沈黙している。習近平にはどのような思惑があるのだろうか?
◆(ペルシャ)文明を消滅させるとまで豪語したトランプ
トランプの口汚さは限界を超えていた。ここでは書けないような言葉を吐き続けた。イランは紀元前500年とも300年とも言われる歴史を持ったペルシャ帝国の文明を引き継いでいる国だ。その文明を破壊しつくし、この世から消滅させてやるとトランプはわめいた。
一般庶民が生きていくことができなくなる橋や発電所も全て爆撃して破壊するとわめき続け、遂には「イラン人は動物なので殺しても戦争犯罪にはならない」とまで言ってのけたのである。このような人が「世界最大の民主主義国家のリーダー」であっていいのか? 民主主義でなくとも、少なくとも人類が築き上げている一国家のリーダーであり続けていいのか?
一部のアメリカ人と、少なからぬイスラエル人以外は、誰一人トランプの狂気じみた罵詈(ばり)雑言(ぞうごん)に賛同する人はいないだろう。
なぜここまで品性のない言葉を吐き続けるかといえば、おそらくトランプには、イラン攻撃から抜け出したいと思っているが、もう退路がなく、絶望的な悪口(あっこう)雑言を吐く以外に道が無くなったからではないだろうか。
筆者には、トランプが「誰か助けてくれー! 俺をこの泥沼から掬(すく)い出してくれ―!」と、助けを求めているようにしか聞こえない。彼はイラン攻撃から抜けだしたいのだ。イランは思ったより強かった。
この底なしの攻撃を続ければ、石油価格は高騰し米国民の生活は苦しくなり、中間選挙で必ず敗北することは分かっている。しかし「名誉ある撤退」ができない。習近平は、そこに目を付けたのではないかと思う。
――あなたを救い出してあげる方法が一つだけあります。それはイランにホルムズ海峡を開かせることです。そしてイランの方が停戦交渉に積極的に応じることです。そうすれば、あなたは自分で勝手に「これは米国の勝利だぁ!」と叫ぶことができます。せめて2週間でもいい。休戦していれば、あなたはもう2度と、あの抜け出せない泥沼に戻りたいとは思わないようになるでしょう。
習近平は、こう考えたのではないかと(私、遠藤誉は)「推測」するのである。
もちろん習近平の頭には、ある「狙い」があることは容易に想像できる。その具体的内容は後述するとして、まずはトランプが「中国がイランに即時停戦を促してくれた」と本音を吐いたファクトを確認したい。
◆トランプが「イランを停戦交渉に引きずり込んだのは中国だ」と言った!
なんと、トランプは4月8日、AFPの電話取材を受けて、以下のように答えている。
●これは完全に米国の勝利だ!
●中国がイランを交渉のテーブルに着かせ、2週間の停戦合意に導いたと信じいる。
●私は5月に北京を訪問し、中国の習近平国家主席と会談する予定だ。
●(主要同盟国であるイランを停戦交渉に導く上で中国が関与していたのか、という質問に対して)「そうだと聞いている」答えた。 (AFPの取材に対する回答の概要は以上)
習近平が考えているだろうと予測した通りの展開だ。同日、CNN(日本語)も「トランプ氏、イランが停戦交渉に応じるよう中国が後押ししたとの考え」という見出しで同様の報道をしている。トランプのこの発言に関してコメントを求められた在ワシントン中国大使館の報道官は、CNNに対し、「紛争が始まって以降、中国は停戦を実現し、紛争を終結させるために働きかけてきた」としか述べなかったという。中国が手を貸したのだということを中国側は明かそうとしない。
CNNは4月8日の中国外交部(がいこうぶ。日本の外務省に相当)の定例記者会見でも「中国が手を差し伸べたのではないか」という質問を外交部報道官に向けたようだが、報道官は在ワシントン中国大使館と同様の回答しかしなかった。
習近平は、「いまこそイランを説得しろ!」と王毅(おおき)外相に命じて激しく動いたにもかかわらず、それを誇示しない、というか、隠そうとさえしている。そこにはトランプに花を持たせて、やがて北京で開かれる米中首脳会談のときに習近平に圧倒的に有利なディールを持ちかける材料にしたいという思惑が見え隠れする。
●NYtimesやAPが「中国が最後に介入し、停戦を促進した」と報道
4月8日 午後4時20分(東部標準時)、ニューヨークタイムズは 「米国、イラン、イスラエルが停戦に合意」というタイトルで、以下のように報道している。
――イラン当局者3人によると、パキスタンの必死の外交努力と、イランの主要同盟国である中国による土壇場での介入(イランに対し柔軟な姿勢を示し緊張緩和を求めた)を受け、イランはパキスタンの2週間の停戦提案を受け入れた。これは、重要インフラへの被害による経済的打撃への懸念が高まっていることが背景にある。当局者らは、停戦は新最高指導者モジュタバ・ハメネイ師によって承認されたと述べた。 (ニューヨークタイムズからの引用は以上)
同じ4月8日の AP通信は 「 中国当局はイランに対し、米国との停戦の道を模索するよう促した」 と、もっとストレートに報道している。そこには以下のように書いてある。
――中国当局はイランに対し、米国との停戦に向けた道筋を見出すよう促した。イラン最大の貿易相手国である中国は、イラン側と協議し、停戦合意への道筋を見出すよう働きかけた。匿名を条件に取材に応じた2人の当局者が明らかにした。
当局者らによると、「交渉が進展するにつれ、中国当局者はイラン当局者と連絡を取り合い、停戦合意への道筋を見出すようイランに促した。外交問題について公に発言する権限を持たない当局者の1人は、中国は影響力を行使しようと、主にパキスタン、トルコ、エジプトなどの仲介者と連携してきた」と述べた。中国外務省はコメント要請にすぐには応じなかった。
火曜日、中国外務省の毛寧(もうねい)報道官は、「すべての当事者は誠意を示し、そもそも起きるべきではなかったこの戦争を、速やかに終結させる必要がある」と述べた。彼女は、中国は今回の紛争が世界経済とエネルギー安全保障に与える影響について「深く懸念している」と述べた。 (AP通信からの引用は以上)
このように複数の米メディアが、イラン側からの証言として「中国が動いたために即時停戦への急転した」ことを報道している。 中国自身といえば、3月27日の王毅(おおき)外相とパキスタンの外相との電話会談や、3月31日に王毅外相がパキスタンの副首相と会談して「即時停戦」など5項目の提案をしたことしか報道していない。 トランプとのディールに使うため、あたかも「これはトランプの功績だ」と言えるようなプレゼントをしているとしか思えないのである。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。そして、なぜ中国が、イランに対して、ここまで大きな力を持ち、「停戦そして和平交渉を、アメリカと始めさない」と言えるのか。それほどに中国に力は強いのか、について、遠藤誉氏が、続けて書いて、以下のような素晴らしい、優れた根拠を提示している。この説明には、日本人は全員、脱帽するはずである。
(転載貼り付け始め)
◆ 中国にはなぜイランを説得する力があるのか
ならば、なぜ中国にはそこまでイランを説得する力を持っているのだろうか? それはイランの経済収入の柱である石油の約100%に近い量を中国が購入してくれているからである。
イランの2025年GDPは、3565.1億ドル(IMFデータ。57兆円)で、中央政府の歳入はGDP比9.5%なので、約339億ドル(5.7兆円)になる。
一方、米エネルギー情報局(EIA)が推測したイランの原油収入は2023年420億ドル、2024年430億ドルとなる。また、米中経済安全保障調査委員会のファクトシートでは、以下のように述べている。
―― 中国はイラン最大の貿易相手国であり、イラン産原油の主要な購入国である。中国による購入はイランの原油輸出量の約9割を占め、イラン政府の予算や軍事活動を支える年間数百億ドルの収入をもたらしている。(以上)
そこで筆者(遠藤誉)は独自に「イラン原油輸出における中国の比率の推移」を、米国に拠点を置く超党派の非営利団体 United Against Nuclear IranのIran Tanker Trackingにあるデータに基づいて図表化することを試みた。Iran Tanker Trackingでは、1回アクセスして1ヵ月のデータを1個取得する方法しかない。そこで根気よく毎月のデータを入手すべく、毎回アクセスして1データずつ入手して作成したのが図表1である。
図表1:イラン原油輸出における中国の比率推移
United Against Nuclear IranのIran Tanker Trackingに基づいてグラフは筆者作成
(この計算から私が分かったことは) 2024年のイランの原油収入は430億ドル(68兆円)で、原油輸出における中国の比率は(実に)89.9%である。イランが、2024年中国に原油を販売して得る収入は386億ドル(61兆円)である。この額は、イラン政府の歳入(2025年は339億ドル 注記。これが国家予算の基本だ )の規模を上回っている。
ただしEIAの原油収入推計は国際の原油価格に基づいているのに対して、中国はイランから割引価格で購入しているため、実際の収入はもう少し少ない可能性がある。それでもなお、中国への原油輸出によって得られる収入は、イランの国家歳入値にほぼ相当する。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。このように、イランの原油の輸出先のほとんどは、中国である。この真実が、今度の戦争で、世界中に露見して、公然化した。イランは、核開発問題で、西側諸国から懲罰を受けて、厳しく経済封鎖(エコノミック・サンクション。 エンバーゴ― embargo 禁輸。輸出入禁止)にあって原油の輸出は出来ない、ということになっていた・だから、テレビ、新聞では世界で4番目の石油大国であるイランからの原油は輸出されていないことになっていた。
ところが上記の 遠藤誉の文のとおり、イランからの原油輸出の額は、1年間で、480億ドル(68兆円)あって、そのうちの実に90%は、中国向けである。
だから、2024年で、389億ドル(61兆円)がイランが中国から受け取っている原油代金だ。これは、イランの国家予算とほぼ同じ額だ、と書かれている。
おそらく イランが受け取る原油代金の6割ぐらいは革命防衛隊(RG。Revolutionary Guard レヴォルーショナリー・ガード)の収入になっている。
だから、イランは、中国の言うことならどうしても聞かないと済まないのだ。中国がイランの生命線を握っている。だから中国の習近平が、イランの最高指導者のモジタバ師に、「停戦してアメリカと和平の交渉をしなさい」と言ったら、モジタバは断ることは出来ない。中国は、自分の同盟国であるイランの今の体制を守ってあげることも大事なことだ。そして中国向けの原油を現状通り確保することも大事だ。

モジダバ師
このようにして、イランは、4月8日に、アメリカとの停戦(シース・ファイア)に応じて 和平交渉を始めた。だが、これがなかなかうまく行かない。交渉が妥結して、和平条約、協定(peace treaty ピース・トリ―ティ)が急いで締結されることはない。このままずるずる、ぐずぐずと対立は続く。だが、大きな観点からは、初めに書いた通り、「イラン戦争はもう終わった」のである。5月1日に、60日間で終わった。
この理解でいい。この理解を、日本国民が急いで、皆に広めて「ああ、もう終わったのね」と安堵しないといけない。いつまでも、「大変だ―、大変だ―」で脅かされて、不安のままであること自体が、大きな意味で、権力者たちに操(あやつ)られたままいるということだ。
だから私、副島隆彦が、急いでこのことを日本国民に知らせることが大事なのだ。
もうあまり細かい世界政治の話をしてはいけなにのだが、する。今から55年前の1971年の8月9日に、キッシンジャー補佐官がパキスタンの北部の米軍の基地から北京に飛んで、周恩来、そして毛沢東に会った。そして、当時の最先端の軍事スパイ衛星からの写真の束を見せた。そこには、中国の国境線をぐるりと取り囲んで、いつでもソビエト軍の機甲師団(戦車部隊)が、中国に攻め込む準備が出来ていた。
ソビエト・ロシアと中国は当時、激しく、イデオロギーが対立して路線闘争のケンカをしていた。毛沢東は即座に、「それでは中国は、アメリカと組む」と判断した。そのことをニクソン大統領が発表して、それで、翌年(1972年)に2月には、北京に行って、米中の平和条約を結んだ。この時に、「台湾は中国の領土である」とアメリカは認めた。
ニクソンとキッシンジャーが、このようにして中国を自分の側に取り込んだ理由は、もう一つあった。それは、1971年の当時、アメリカはベトナム戦争の泥沼(quagmire クアグマイア)に嵌(はま)って、もがき苦しんでいたからだ。ベトナムに50万人の軍人兵士を送りこんで、それを撤退させることが出来なくて苦しんでいた。そのためには、パリ和平会談を開いて、北ベトナム政府と協議して、何とか停戦そして和平をしなければいけなかった。
当時、北ベトナムに最大限の軍事物資の支援をしていたのはソビエトである。機関銃や高射砲、戦車などの武器弾薬を、鉄道で中国の中を通って北ベトナムに輸送していた。その輸送路を、中国が止めた。こうやって北ベトナムへの補給路を締め上げた。
このように中国が北ベトナムに圧力をかけて、「アメリカと交渉しなさい」と強力に命令した。北ベトナムは、ソビエト・ロシアからの支援が無ければ、戦争を続けることは出来なかった。だから中国からの圧力に従うしかなかった。そうやってベトナム戦争は終わったのだ。
この歴史事実から分かる通り、小国は自分がお世話になっている大国の言うことを聞かなければ済まない。 これと同じことが、今、イラン戦争で起きているのである。
このような大きな観点(かんてん)に立って、大きく物事をとらえる頭脳、知能がなければ、私たちが世界政治を最先端で分かる、ということにならない。
例えば、私たちは、6年前の 2020年1月から大騒ぎとしては始まった、コロナウイルス、コロナワクチンの バカ騒ぎのことを覚えている。2023年まで、皆、しおらしく、もっともらしくマスクをして窮屈に暮らした。あれは一体、何だったのか、と疑問に思う人も少ない。そして、「コワい、コワい」のバカ騒ぎがいつまでも続いた。
その前の、2001年「3.11」(もう16年も前だ)の 東日本大震災、大津波 と、その24時間後に起きた福島第一原発の事故で、「放射能で、たくさんの人が死ぬ」と騒いだ。
私は、事故の1週間後に、命懸けで、第一原発の前に行って、放射線量を測った。ごく微量だった。たったの125マイクロ・シーベルトだった。 この時、私は現地で大きな真実を知った。 「こんな微量の放射能(ラディエイション)では、赤ちゃんひとり、作業員ひとり死なない。皆、安心しなさい。被災者は皆、自分の家に帰って暮らしなさい。危険は何もないです」と現地から発信した。 それで、私はそのあとキチガイ扱いされて、ひどい目になった。
だが、その後、実に10年近く、日本国内で、「放射能、コワい、コワい」のバカ騒ぎが続いた。 私、副島隆彦は、今もたったひとりで呆(あき)れかえって、「人間と言う生き物は、ここまで馬鹿なのか。国民が集団で扇動されると、集団発狂状態に陥るのだ」と厳しく判断した。それで、今、私は、「人間と言う愚かな生き物は、共同幻想(きょうどうげんそう、mass illusion マス・イルージョン)という集団妄想にいいように騙されて陥る。お祭りも、国家そのものも、宗教団体も、戦争も、全部、共同の幻想だ 」という本を書いている。
だから、このような次第で、今の世界政治を理解する上で、日本人に、最高度で、最も優れた知識、情報を私たちに伝えてくれるのは、遠藤誉女史(84歳?)である。彼女が、中国とアメリカからの公開情報を私たちに伝えてくれるだけでも、
これぐらいの重要なことが分かるのだ。
ところが、今の今の 5月2日でも、以下の通り、日本のテレビ、新聞は、何も分からないで、トランプがこれから、まだイラン爆撃するようだ、と報道している。凶悪なイスラエルのシオニスト(ザイオニスト Zionist ユダヤ人)の尻馬に乗って、「大変だー、大変だー。コワい、コワい」をやっている。愚かである。
(転載貼り付け始め)
〇 「 イラン軍事作戦を「泥沼」と批判され、ヘグセス国防長官「恥を知れ」「一体誰を応援しているのか 」 2026/04/30 読売新聞 ←クリックしたら、記事に移動します
【ワシントン=阿部真司】米国のヘグセス国防長官は4月29日に開かれた下院軍事委員会の公聴会で対イラン軍事作戦を巡り、「泥沼」と形容した野党・民主党議員に激しく反論した。

ヘグセス国防長官=ロイター (副島隆彦から。このヘグセスの顔写真を後で貼ってください)
民主党のジョン・ガラメンディ氏は、トランプ大統領が米国を「泥沼」に引きずり込んでいると主張し、「政治、経済的に大惨事だ」と批判した。
これに対しヘグセス氏は「我々の世代は何年も曖昧な目的でイラクやアフガニスタンという泥沼で任務についた」と主張。作戦の長期化を批判する指摘には「恥を知れ。一体誰を応援しているのか」と、色をなして反発した。作戦はイランに核兵器保有を断念させる目的があるとし、「最大の敵は民主党議員らの敗北主義的な言葉だ」と語った。
( 別の記事から)
・・・米軍は2月28日の作戦開始時、遠方からの攻撃を中心にイランの軍事施設を多数破壊した。作戦初日の攻撃規模は2003年のイラク戦争の「約2倍」(米中央軍)に達したとされる。
米戦略国際問題研究所(CSIS)は4月21日、米軍がイラン攻撃で使用した弾薬とその備蓄量を試算した報告書を公表した。米軍は巡航ミサイル「トマホーク」の備蓄3100発中、1000発超を投入し、地対空誘導弾パトリオット用ミサイルは2330発中、1060~1430発を使用したと推計した。備蓄の3~5割を消費した計算で、以前の水準に戻るまでに約4年かかるという。・・・
副島隆彦です。もうひとつ、同様の別の記事を載せる。 日本国内は、まだ、こんなピンボケの記事を書いている。このテレビ報道も同類だ。これでは日本人は世界規模の大きな真実を知ることから遅れてしまう。 世界政治の中心は、もう次の5月14日の 北京での習近平と トランプの首脳会談に 移っている。
〇 「 “逆封鎖”継続中のアメリカ 大規模攻撃も準備か 地上部隊投入の可能性も 」 2026年5月1日(金) テレビ朝日 ←クリックしたら、記事に移動します
アメリカメディアは新たに「短期間で強力な攻撃」が準備されていると伝えています。一方で、イランは最高指導者が声明を出し「侵略者は海の底以外に居場所はない」として徹底抗戦を宣言しています。
“核の脅威” 排除済み? 攻撃の大義は
戦闘開始から丸2カ月が経過。初めてヘグセス国防長官が公聴会に出席しました。FOXニュースの人気キャスターとして名を馳せたヘグセス氏ですが、公聴会では失言が目立ちます。 民主党 スミス下院議員 「いまだにイランは屈していないが」 アメリカ ヘグセス国防長官 「核施設を壊滅させています。地下に埋もれた残骸は24時間体制で監視しており…」
民主党 スミス下院議員 「おいおいおい『差し迫る核の脅威が戦争突入の理由』60日前、あなたはそう言った。その脅威が完全に排除されて“いた”と?」 アメリカ ヘグセス国防長官 「イランは核の野望を捨てていません」 “イランによる核の脅威が迫っていた”トランプ政権が攻撃に踏み切った理由としてずっと述べてきたことです。
ところがヘグセス長官は、去年行った核施設への空爆で、その脅威が排除されていたと認識しているようです。 民主党 スミス下院議員 「つまり去年の核施設への攻撃はなんの成果もなく、状況は以前と全く変わらず、その結果、戦争に踏み切ったと?」 アメリカ ヘグセス国防長官 「そうではない。施設は爆撃により壊滅したが、核の野望は残りました」
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。日本国内のニューズ報道は、上記の記事のような粗雑なものだ。ヘグセス国防長官が、議会での質問者の民主党議員に向かって、「恥を知れ」と罵(ののし)った、ということしか理解してない。
そんなことよりも、この4月30日のヘグセスの議会証言で、「アメリカ政府は、丁度60日間で、5月1日に、イラン戦争をやめたのだ (トランプ大統領はそれを呑んだ)」という重要な決断、判断の言葉を、理解していない。
このあとは、トランプは、自分を窮地から救ってくれた習近平に大きな借りを作ったのだから、習近平が、「一体、いくらで台湾を、アメリカは中国に売ってくれる(引き渡す)のか。私たちは台湾を平和に取り戻したい」と言うだろう。それにトランプがどう答えるか、だ。
副島隆彦拝
」
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