第34回関西囲碁将棋記者クラブ賞が18日、発表され、将棋は藤井聡太六冠(23)、囲碁は井山裕太碁聖(37)が受賞。特別賞に将棋の藤本渚七段(20)と囲碁の余正麒九段(30)が選ばれ、大阪・高槻市の関西将棋会館で表彰式が行われた。藤井六冠は6年連続6回目。井山碁聖は6年連続18回目。藤本七段は2回目、余九段は初。
前日に名人戦4連覇を達成した藤井六冠は「王将戦、棋王戦とカド番に追い込まれ、かなり苦しさを感じた時期もあった」と振り返り、そこから防衛したことで「自分にとっても大きな経験となった。成長できたと実感できるようにこれからも取り組んでいきたい」と意欲的に語った。
会見で最近進めているという「歯列矯正」について質問されると、「将棋にどれくらい影響があるかは分からないが、棋士として長く続けていく上で健康は非常に大事」と、長期的な体調管理としての重要性を強調。また、進歩が著しいAIが示す難解な手に対しても「拒絶するでもうのみにするでもなく、自分なりに考えて取り入れる」というスタンスを明かした。
今回初めて特別賞を受賞した余九段は、「まさか自分が選ばれるとは思っていなかった」と緊張した面持ちで喜びのコメント。かつては筋トレに励んでいたというが、現在は「週に1、2回の卓球」を楽しんでいるそう。また、最近は将棋にもハマっているといい、「寝る前に将棋アプリで1局指すのが楽しい」と笑顔で語った。
2度目の特別賞を受賞した藤本七段は、圧倒的な勝率を残した昨年度を振り返り、「勝つことだけでなく、どれだけ良い内容の将棋を指せるかが目標」と、将棋の質にこだわる姿勢を強調。多くの棋士がAIを駆使する中、「自分はあまりAIを使いこなせていない気がする」とも。それでも序盤の研究にAIを使っているそうで、「対局に向けてどのような準備をし、なぜその手を選んだのかという背景に、人間の将棋の面白さが出る」とした。
藤井六冠は通算獲得タイトルを34期にするとともに、朝日杯、NHK杯、将棋日本シリーズで優勝。藤本七段は勝率・769(40勝12敗)で藤井六冠の勝率・764(42勝13敗)を超えて初の勝率1位。順位戦でも初参加から3期連続昇給は福崎文吾九段以来、44年ぶりの快挙となった。
余九段は2025年にNHK杯で優勝し、関西棋院第1位決定戦も9連覇を達成。

