△セファロ分析△新生児からの成長 | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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△セファロ分析△新生児からの成長


△セファロ分析△新生児からの成長

新生児は生まれてくるときの都合もあり、

頭部は未完成のまま生まれてくる。

顎関節も完成されていないし、

下顎骨にしても完成されていない。

つまり、折りたたまれた形で生まれてくると思ったらよい。

したがって、出生後は顔面や頭部は成長を続けることになる。

この成長は後方と上方に向かって成長するのであるけれども、

顔面で見ると下前方に成長しているように見える。

新生児における顔面の容積は全頭蓋の9分の1でしかない。

成人では3分の1であるから、顔面の成長は頭蓋の成長よりも大きい。

顔面の成長についてはいろいろの説があるが、

個人的な成長によって多種多様せあるから、

一つの事例をもって断定することはできにくい。

ただ顎の成長は歯が形成されると成長するとみられることが多い。

下顎に関しては遺伝的なこともあり、

ある時期にスパートするということが有り得る。

これは思春期から20歳すらいまであり、

20歳を過ぎてのスパートというものは考えにくい。

実際の研究とは、あらゆる角度から分析してゆく必要がある。

小顔になれば、基準値となる平均値は違ってくるであろう。

その研究も必要なのである。

ところが、1931年のブロードベントの資料を持って、

次々とコピーして、とても変なものまでの出現となっている。

現在のような方法なら、

トレンドとして考える大雑把なものになっているということなのである。

その点を十分に考慮しておく必要がある。

(DBAより)

DBAのまえがき(DBA主幹 阿部和弘先生の言葉)より

「このセファロ読本は一般開業医のためのものです。私は一般開業医こそ矯正に適した歯科医師であると考えています。全ての一般歯科開業医に矯正治療ができるようになっていただきたいと考えています。矯正治療を始めるにあたって、矯正にはセファロがどうしても必要なのだという考え方が蔓延している現状の中で、はたしてそうなのだろうかということです。分かりやすいセファロの本をと思っているのは、そのことをくつがえす必要があるからです。この「セファロ読本」は一般歯科開業医のための入門書として書き上げたつもりですが、完成してみると、これ以上詳しい内容の本は、現在ないことが分かりました。代表的なセファロの方法を全て載せてあるということも画期的なことです。このようにして、セファロ読本が出来上がり、再び読み返してみても、やはりセファロの重要性は感じることができません。

セファロは脇役であり、パノラマ以下の評価しかできないのです。

一般歯科開業医の人が矯正をするのにセファロがぜひとも必要とはとても思えません。

しかし、何故必要ないのかを知るためにも逆説的な言い方ですが、セファロのことを知っておくことも良いでしょう。無知と英知では英知が勝っています。知らないより、知っておくのがよいのです。使うか使わないかということは知っておいて初めて判断ができます。そういうことをまず理解していただきたいと思います。一般歯科開業医が矯正をするとき、ぜひとも必要なことは診断を正しくできるということです。診断の正しいことこそ大切なことです。

治療テクニックになりますが、顔の中心が美人の中心だということです。したがって、顔の中心と上顎の歯の中心との一致が必要なのです。上顎の正中線と下顎の正中線を合わせても、顔の中心に合っていないと、顔はゆがんでしまいます。 第一大臼歯をクラス1にすることも必要です。

特に10歳までの子供の時に、必ずクラス1の咬合の形にすることです。そして、料金を明確にすることです。信頼こそ大切なことなのです。

上顎と下顎の正中線を無理矢理に合わせることは、どうでもよい事です。このことは顔の中心に合わせることが大切で、上下顎の正中の一致はできればということぐらいのことで絶対という考えに立たないことです。

してはいけないことは小臼歯を4本抜歯することや、側方拡大による方法です。これはルンドストロームの1925年発表の歯槽基底論で解決済みのことです。それに逆行するテクニックではうまく行かないでしょう。ブローディのバクシネーターの理論も同じ様なことを証明しています。

ヘッドギヤーを使用してはいけません。このような中で、成人矯正では小臼歯の4本抜歯は行ってはならないことなのです。このような正しい考えの中で一般歯科開業医が矯正を行えば審美だけでなく機能的にも必ず社会に奉仕し、貢献できることになります。一般歯科開業医こそ、矯正に適した人であると、大いなる自信を持っていただきたいと思います。」