「掌蹠膿疱症治療」・・・単なる(口腔内)金属アレルギーだけではない、「歯周病」が関係している様だ・・・
歯科 × 皮膚科 Collaboration Web Seminar
―2診療科で創る、これからの掌蹠膿疱症治療―
掌蹠膿疱症とは? 歯科との連携が必要な理由
座長:菊池 重成 先生
きくち歯科医院 院長/
東京医科歯科大学歯学部歯周病学分野 非常勤講師
演者:小林 里実 先生
社会福祉法人 聖母会 聖母病院 皮膚科 部長
掌蹠膿疱症において歯科が果たすべき役割
座長:小林 里実 先生
社会福祉法人 聖母会 聖母病院 皮膚科 部長
演者:菊池 重成 先生
きくち歯科医院 院長/
東京医科歯科大学歯学部歯周病学分野 非常勤講師
〈聖母病院 小林 里実 先生〉
掌蹠膿疱症は、手掌や足底に無菌性の膿疱が繰り返し出現する皮膚疾患で、日本人に多くみられます。前胸壁や脊椎に骨関節症状を伴うケースもあり、皮疹や骨関節の破壊は患者のQOLを大きく低下させます。皮膚・関節症状ともに病巣感染との関連が大きいのが特徴で、特に歯性病巣や病巣扁桃などが発症に関わる例が多いことから、歯科や耳鼻咽喉科との連携を必須とする疾患として注目されています。
本講演では、疾患特性や最新治療を交えながら、掌蹠膿疱症の診療において歯科と皮膚科が担う役割について考えます。
〈きくち歯科医院 菊池 重成 先生〉
近年医科歯科連携の重要性が広く周知されており、その一つとして掌蹠膿疱症(PPP)や掌蹠膿疱症性骨関節炎(PAO)が注目されています。これらの発症誘因にはさまざまな因子があり、これまで歯科医師の間では金属アレルギーとの関連が注目されていましたが、近年の研究により病巣感染がより大きな誘因であることが明らかになっています。PPP/PAO の治療において最も重要なのは病巣治療であり、中でも歯科病変が関与している割合が高いことから、根本治療のためには適切な歯科治療を行う必要があります。これは歯科がPPP/PAO の治療に直接関与する、メインプレーヤーであることを意味しており、医科疾患の治療に直接貢献できる、歯科界にとって大きなやりがいであり、大きなチャンスです。そして、PPP/PAO 患者の歯科治療についてガイドラインを作る必要性があるとの認識が高まっています。ここで重要なのは、病巣治療における歯科治療の内容を以下の3つのステップに分類し、治療の流れを理解することであると考えています。
①スクリーニングおよびPPP/PAO 患者でなくてもすぐに行うべき治療(誰にでもすぐやる治療)
②通常では必ずしも行わないが、PPP/PAO では重要な治療(リスクのある大変な治療)
③症状の改善が見込めないため、積極的に抜歯する治療(あきらめて抜歯)
この発表では掌蹠膿疱症において医科歯科連携を実践する上で、歯科が果たすべき役割について解説します。」
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