≪Eppur si Muove ≫「エプール・シ・ムオーヴェ」「それでも「地球(世界)は回転している」」(副島隆彦)
Wikiでは上記の様だが・・・副島解説がより学問的で、世界基準で、上質である。
「【3178】 世界はトランプ動乱で動いている。・・・
副島隆彦です。 今日は、2025年3月6日(木)です。世界情勢は、アメリカ政治の激動が続いている。トランプ大統領が、毎日、毎日、激しい新政策を発動している。アメリカ国内だけでなく世界もそれに振り回されている。それでも「地球(世界)は回転している」。これを、ガリレオ・ガリレイの有名な言葉で、Eppur si Muove 「エプール・シ・ムオーヴェ」と言う。ガリレオは、1633年に、自分が再度の宗教弾圧で、ローマ・カトリック教会の高僧たちによって、異端(いたん)裁判所(オーディール)の宗教裁判に掛けられて、火あぶりの刑(火刑)にされそうになった。この時、当時の知識人たちの言葉であるローマ語(ラテン語)を使わないで、わざと当時の平民たちの言葉であるイタリア語(トスカーナ地方のフィレンツエ語)で、上記の至言を吐いた。何が有ろうと、世界はこのまま進んで行く。毎日、太陽が昇る。毎年、毎年、春になって花が咲く。今は、日本全土で梅から桜に替わりつつある。木の実が成って、作物が取れる。この人間(人類)が毎年、味わう、自然の、毎年の、この地球上の何万年もの繰り返しのことを、ニーチェが、永劫回帰(えいごうかいき Ewige Wiederkunft エーヴィゲ・ヴィーダークンフト )と言ったのだ。これは古代ギリシア人の基本思想だ。これと、人類(人間)に隷従と屈服を強制し、恨(うら)みと僻(ひが)み根性(これを、ルサンチマンと言う)を植え付けた、愚劣なる キリスト教の思想 とは全く違う。両者は、完全に対立する思想だ。私たちは、ギリシアを賛美したニーチェの思想を大事にしなければいけない。・・・」
「・・・2月28日のワシントンの現地で、正午(昼)の0時20分ごろだった。ゼレンスキーが、トランプと激しい言い合いになった。この事件が世界に衝撃を与えた。その後、4日になって、ゼレンスキーたちウクライナの政権が、アメリカ(トランプ)に、メールで、詫び(謝罪)を入れてきたようだ。この28日に、ホワイトハウスの執務室(オーヴァル・ルーム)の隣りの貴賓レセプションの部屋で、ここは、各国首脳たちと米大統領が、くつろいで話す場所だ。ここで記者やテレビカメラの前で大喧嘩になった。トランプは、正しく、ゼレンスキーに、怒りながら言った。「お前は、本当に、戦争をやめたい(停戦したい)と思ってるのか。お前の、その態度は、まだ戦争を続ける感じだ。それでありながら、私に、ロシアのプーチンとの停戦の協議の仲介(ちゅうかい、medeation ミーディエイション)をやらせようとしている。お前は、狡猾(こうかつ)だ」と、こういうことをトランプは言った。その時、ゼレンスキーから、「JD(ジェイ・デー)よ、君の意見はどうだ」と、気軽にファースト・ネイムで呼ばれて、振られたJDヴァンス副大統領は、ムッとして、お前からJDなどと気安く呼ばれる立場ではない、と、怒って、ゼレンスキーに言った。「君は、これまで、アメリカからの支援に感謝したことはあるのか。感謝していると、私たちに言ったか。君の態度は、本当に横柄(おうへい)だ。ウクライナを助けてあげているアメリカへの感謝の気持ちがない」と切り込んだ。それでトランプが、「お前は戦争をやめたくないのか。ここに何をしに来たのか。戦争を続ける気か。私をうまくダマして、さらにアメリカから軍事支援を貰って、そして、第3次世界大戦に、このまま持ち込むつもりで、賭け(gamble ギャンブル)をしているのか。お前の腹の底は本当に恐ろしい。ウクライナのお前の国の国民が、今も、毎日、数百人ずつ死んでいるのだぞ。お前は、このことを何とも思わないのか。自国民が可哀そうではないのか。私に対するお前の態度は、無礼だ」と、トランプは言った。そして、まだ言い返すゼレンスキーの肩を少し突いた。「もう、やめろ。それ以上話すな」とまで言った。このあと、予定通りなら、外交文書(協定文)の調印をするはずだった。 ウクライナのレアアースなどの希少鉱物資源5,000億ドル(70兆円分)をアメリカに引き渡す。その代わりにロシアとの停戦(cease fire シース・ファイア)の仲裁(ちゅうさい mediation ミーディエイション) をしてもらう約束になっていた。正式の記者会見(晴れた日は外の庭のローズガーデンでやる)もするはずだった。ゼレンスキーは、再度、ワシントンに行って、トランプに謝罪した後、この取り決めを実行しそうだ。ただしトランプ政権が、それをすんなりと受け入れるかは、分からない。トランプは、ゼレンスキーに徹底的に厳しい態度を取るだろう。「おまえなんか、さっさと辞任しろ。別の新しいやつと取り替えてやる。私は、そいつと交渉をする」という感じだ。トランプと怒鳴り合いをしてしまったゼレンスキー(この映像の動画は、日本のニューズでも流れた)は、いつもの黒の丸首シャツの寝間着の恰好だった。このバカは、自分が、地球上の特権人間で、こういう不良の恰好がカッコ良くて、そして自分だけはそれが許され通用すると思い込んでいた。もう通用しない。きっと、これからはちゃんとスーツを着るだろう。彼の、もうこれまでのような神通力(じんつうりき、カリズマ)が無くなった。あの、いつも、きょとんとした顔は、普通の人間の喜怒哀楽を消滅させられた人間の顔だ。私が何度も書いて来た通り、ゼレンスキーは、10年前にイギリスに連れて行かれて、徹底的に洗脳(せんのう)された人間だ。そして計画的に送り返されて、計画的に ウクライナの指導者(大統領)に 仕立てられた人間だ。自分たちのトップ(頭)が、こういうキチガイによって、計画的に据え付けられると、その国の国民は悲惨なことになる。これが今の、かわいそう極まりないウクライナと言う国だ。これから、ゼレンスキー自身が、ウクライナ戦争の停戦と終結の交渉の取引材料にされてゆく。あるいは、消えていなくなる。
トランプは、このあと、プーチンと交渉して、次のように決めるだろう。「プーチンよ、いまロシア軍が先勝している東部の4州(ルアンスク州、ドネツク州・・)とクリミア半島の領有権を、私たちは認める。しかし、それ以上西側には出るな(進撃するな)。ドニエプル川の東岸にとどまれ。そして、キエフと オデッサは、このままウクライナ国の中心として残る。南の大都市オデッサから黒海を通って地中海に出る海路で、ウクライナは貿易を続ける。だから、ウクライナ東部の新政権は、2千万人ぐらいの国家として、NATOも加わらない、中立国として、存続する。プーチン、これでいいな」、と。トランプは、停戦( cease fire シース・ファイア) から、和平交渉(わへいこうしょう peace talks ピーストークス)を推し進めてゆくだろう。おそらく5月までには、この話を決める。どんな戦争も、歴史上、だいたい3年半で停戦する。3年前の2月24日からが開戦だから、今年の6月までに休戦、講和(=平和)条約(peace treaty ピース・トリ―ティ 協定の締結)となるだろう。今のウクライナの東半分は、今もロシア語を話している者たちが大半だ。だから、私たちはロシア人に戻る、という判断を示すだろう。ウクライナ語とロシア語は、互いに方言(ダイアレクト 類似言語)だ。互いに親戚どうしもたくさんいる。それでも、今の今でも、ゼレンスキーを堅く支持して応援している、世界中の反共右翼(リベラル派の振りまでする者たちもいる)と統一教会(Moonies ムーニー)とデープステイト側の人間たちは、日本にもまだたくさんいる。500万人ぐらいいる。自分たちの強固な信念(ビリーフ)として、「ゼレンスキーは、よくやった。独裁者のトランプを相手に、互角に、言い合いをした。偉いものだ」と、感想を持っただろう。だが、そのあとどんどん不安になった。そして今、この者たち(こいつら)は、深刻な苦悩状態になっている。「アメリカからの軍事支援が、停止になったら、ウクライナ軍は、いつまでロシア軍と戦い続けられるか」と。「あと数か月は大丈夫だ。155ミリ榴弾砲(りゅうだんほう)と砲弾(ほうだん)は、イギリス、エストニア、ポーランドからの製造と補給で間に合う」と、強がりで言っている。その記事は、最後の方に載せる。ゼレンスキーは、例の会談の後、「ここ(ホワイトハウス)からただちに出て行きなさい」と指図された。蒼褪(あおざ)めたまま、ただちにロンドンに向かって、3月1日には、スターマー英首相(労働党のくせに、真実は国家裏(うら)情報長官上がり)に泣きついた。イギリス国王チャールズ3世にもすがりついて「イギリスはウクライナを支援し続ける」の発言を貰った。
それからEU=NATOの ヨーロッパの首脳たちの集まりに3月2日に行って、さらに慰(なぐさ)めてもらった。EUの首脳たちも、本当は、アメリカとの同盟関係(アライアンス)が、ブチ壊れになりそうで、ガクガクしている。全身で震えが止まらない。ゼレンスキーの側近の、長官たち(特に、駐アメリカ大使の女性)は、泣いていた。ヨーロッパの首脳たち、といってみたって、ドイツのシュルツはすでに総選挙(2月23日)で負けて終わった。親ロシア派で、「移民をこれ以上(ドイツは100万人を受け入れた)、入れるな」の AfD(アー・エフ・デー)党が、得票20.7%を取って、躍進して第2党になった。デープステイト(陰に隠れて表に出ない大富豪の連合体。それと、ヨーロッパ各国の今でも隠然と残っている大貴族と王族たち)に対するドイツ国民の怒りの反撃が始まった。フランスのマクロン大統領だけが、やけに威勢よく、「こうなったら、(アメリカ抜きとなるとNATOは瓦解するが、その時は)欧州独自の軍を作る」と公然と言い出している。だが、マクロンももうすぐ終わりだ。フランス国民の、次の2027年の選挙で、国民戦線のマリーヌ・ルペンを大統領にする。ルペン女史は、この10年間、一貫して、親(pro- プロウ)ロシアであり、プーチンと仲がいい。フランス国民戦線(党)が、選挙資金をロシア政府から借りていることは公然たる事実だ。1960年代のドゴール大統領の時代から、「フランスはモスクワの長女だ」と呼ばれていた。だからNATOの軍人トップは、ナチス・ドイツを打ち破ったあとは、当然、フランス軍人(将軍)がならないとおかしいのに、フランスはずっと固辞している。イタリアのメローニ首相(気丈でしぶとい元気な女。イタリアマフィアの裏ボスので総帥のベルルスコーニが育てた。ムッソリーニの思想にもつながる党だ)は、プーチンと気脈を通じている。あとのヨーロッパの西側(にしがわ)の国々、と言ってもみても、あとは、チビコロ国家ばっかりだ。あ、スペインがあるが、この国はどうでもいい。許せないのは、オランダ首相だったルッテだ。こいつが、今、NATO(北大西洋条約機構、ヨーロッパとアメリカの軍事同盟のこと)の事務総長(セクレタリ・ジェネラール)である。このルッテは、ウクライナ戦争が始まる前の、2014年7月17日に、ブーク・ミサイル(ロシア製)で、ウクライナ上空で撃ち落とされた旅客機は、ロシアの仕業(しわざ)だ、と主張し付けた張本人で、ムーニー(強固な反共右翼)だ。
このルッテが、地上に散乱して飛行機の残骸をすべて拾って集めて、オランダに持って帰って復元して、「ほら見ろ、だから、ロシアがやった」と言いづづけた。もう一機の旅客機の墜落(クラッシュ)も、明らかに、ウクライナ空軍の戦闘機が、操縦席(コップピット)を狙って機銃掃射したから墜落した(そのようにロシア政府は、正しく主張、反論し続けた)。ルッテというのはそういう男だ。あとひとつ。ルーマニアの総選挙(昨12月1日)で、親ロシア派のカリン・ジョルジェスク党首が勝利した。
(カリン・ジョルジェスク)
11月の大統領選の投票を無効とした憲法裁判所の決定を批判する声明を発表した極右候補のジョルジェスク氏(2024年12月19日、ブカレスト)それなのにこの国の憲法裁判所(デープステイトの手先)が、選挙の無効(再集計でも首位が確認されたのに)を言い出して、ルーマニア国内は今、政治的にぐちゃぐちゃになっている。グルジア国、そうだ、こらー。一体、日本のだれが、✖ジョージア と言い出して、勝手にこの国の呼び方を変えたのだ。元のグルジアに戻せ。グルジアGeorgia は昔からロシアの一部なのだ。あのスターリンはグルジア人だぞ。このようにグルジアも、選挙で圧倒的に、議会の首相も親ロシア派が勝っている。それなのに、バカ女 のサロメ・ズラビシュヴィリ大統領(2024年12月29日まで)が、西側諸国を回って(今や、放浪だ)、「 西側世界(ザ・ウエスト)は、グルジアでのロシアの干渉(謀略)による、選挙不正を糾弾してください」と、あちこちの国際会議で目立つとことにしゃしゃり出てきて、懇願して回っていた。だが、もうこの女の努力も潰(つい)えた。ヨーロッパの準大国である ポーランド(人口は3,800万人しかいないが国土は大きい。かつて、10世紀から14世紀まで、ポーランド・リトアニカ王国と言って、ドイツよりも強い国だった。ウクライナの西半分まで、この大国が支配していた)も、これまで強固に 反ロシア 感情の強い国だ。この点では日本と似ている。それでも、今度の5月の選挙で、親ロシアで、トランプ勝利で、台頭している、若い政党「同盟」の、まだ38歳の、スワポミル・メンツエン が、勝ちそうだ。
このように今のヨーロッパは、どこの国も全部こんな感じだ。親ロシア派(もう外国移民を入れるな派)が、台頭している。
2月28日のトランプ・ゼレンスキー会談(なのか、怒鳴り合いなのか)で、一番、すばらしいコメント(評言)をしたのは、ロシアの外務省の国家情報部長で、美人のオバサンのザハロア報道官だ。ザハロアは、「トランプ大統領は、(あの会談で、あれほど怒ったのに、それでも)ゼレンスキーを殴らないで、正しく自制した」と解説した。私が一番、納得したのは、このコメントだ。マリア・ザハロアは、10年ぐらい前に、各国首脳のいた晩餐会で、「カカリーナ、カリーナ、カッカラカノヤ」の、有名なカカリーナを、自分で歌いながら上手に、ミニスカートで舞い踊った。おもしろい、気合の張った女だなー、と私は感心した。今も現役でロシア政府の報道部長をやっている。
(ザハロアの顔写真)
マリア・ザハロワ報道官
ロシア南部ソチで行われた夕食会で、踊りを披露するマリア・ザハロワ外務省情報局長(2016年05月20日)
副島隆彦です。もういい。こういうことを、私がだらだらと、ずっと書いていられない。
はっきり結論を書かなければ。このあと、ウクライナはどうなるか。ゼレンスキーもようやくキエフに帰っただろう。そして、そこには、阿修羅(あしゅら)の巷(ちまた)となっている。キエフの政権の中枢の 戦争遂行の司令部では、今、激しい、口論、内部対立、動乱状態が起きている。「いや、アメリカの軍事支援が無くても、私たちは、ロシアとの戦闘をこのまま続けることが出来る。徹底抗戦あるのみ」派と、「もう、ダメだ。もうこれ以上戦争を続けることは出来ない。もう停戦(シース・ファイア ceasefire )するしかない。トランプの言う通りにするしかない。前線の兵士たちは、極度に疲れ切っている。もう、これ以上戦死者を出すことは出来ない」という派とが、激しくいがみ合っている。強硬派の「徹底抗戦あるのみ。本土決戦だ」と、主張している者たちがいる。アゾフ連隊と 大統領親衛隊という、強固に反共右翼の信念を持つ者(ウクライナの西側のガリチア地方に、強固にナチスドイツと共に戦った者たちがいる)、このガリチア右翼たちの中から、もうすぐピストル自殺する者たちが出て来る。これが歴史の必然だ。元々のウクライナ軍人たちでも、地面に泣き崩れている者たちが出ている。前線(フロントライン)は、もう戦う気を半分無くして、自然停戦(しぜんていせん)になっているはずだ。ロシア軍の側も、「もう、突撃してこれ以上死ぬのは御免だ」と、最前線の兵士たちが動かなくなっている。だから、プーチンが、トランプと話して、停戦の段取りを、着々とやっているだろう。ゼレンスキーは、前(2月20日)に私が書いた通り、SAS(英特殊部隊。イギリスの国家情報部でもある)に守られながら、キエフを脱出して、イギリスのどこかに家族を連れて亡命するだろう。もう、あと1か月も掛からないだろう。おそらく、3月1日に、スターマー英首相と話したときに、このことも話したはずだ。トランプと激しく言い合った発言の中で、セレンスキーが、ぼそっと、はっきりと、1行、重要なことを言っている。 それは、
“ This is the war of Russia against UK ( ユナイテッド・キングダム) . ”
と、ゼレはっきり言った。「この戦争は、ロシアとイギリスUKの戦争なのだ」と。そして、ゼレ自身は、「私は、イギリスによって作られた操(あやつ)られ人形( puppet パペット)であり、自分は、イギリスのいう通りに動いて来たのだ」と。この真実は、今や覆(おお)い隠すことができなくなっている。・・・」
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