抜歯矯正/咀嚼機能?健康的か?DBA「間違いだらけの抜歯矯正」より | きたざわ歯科 かみあわせ研究所
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抜歯矯正/咀嚼機能?健康的か?DBA「間違いだらけの抜歯矯正」より


抜歯矯正の咀嚼機能?:咀嚼機能とは臼歯部で行うものである。臼歯部は一歯対二歯の関係であり、上下でセットを作っていることはGP開業医なら誰でも知っていることである。臼歯部の1本の欠損は反対顎2歯分に影響をするということも自明の理である。そうすると小臼歯4本抜歯することは、4本だけでなく、合計で12本の歯に影響することになる。臼歯部16本の歯のうち12本の歯に影響すれば、75%が影響をうける。75%の歯に将来的に問題が生じてくることになる。このように、抜歯をすることは咀嚼機能の劣化以外の何物でもない。歯科を医療と考えるなら、現状維持までなら実害はない。しかし、劣化ということはレベルの低下であり、どんな代償より悪いことである。このことは絶対に避けることであるが、抜歯矯正における咀嚼機能の劣化は起こるのである。

抜歯矯正が健康的か?:ツィードの目標は健康な口腔組織だとしている。しかし、本当にそのことが分かって目標に掲げていたとは思われない。ただ、前歯部のそう生を簡単に治したということだけであり、後のことは思い付きで付け足しただけであろう。小臼歯4本抜歯をすれば、顎関節に問題を生じるし、すべての歯の移動も考えないといけない。そこから痛みも出現するし、根の吸収も生じる。治療期間も長くなり、虫歯のリスクも増加する。ぺリオの問題も出てくる。これらのことを考察していたとは言えない。アングルは非抜歯を目指し、エッジワイズを開発したのである。それにそむいて、いい加減な抜歯論を展開したツィードの罪は重いと私は考えている。

DBAより)DBA「間違いだらけの抜歯矯正」より