抜くな、被せるな、拡げるな(DBA「間違いだらけの床矯正」より)
抜くな、被せるな、拡げるな(DBA「間違いだらけの床矯正」より):間違いだらけの小児歯科の治療法は、抜くこと、被せること、奥歯を拡げることから生じている。抜くな、被せるな、拡げるなと私は主張したい。乳歯をTEKみたいに考えているのか、すぐ抜歯したがる。歯というものの存在がどれほど大切かということを歯科医自身が否定しているようなことが抜歯である。ともかく乳歯は抜いてはいけないのである。自然に抜けるか、少なくとも、永久歯が頭を出すまでは抜歯をしてはいけないのである。乳歯冠というものがある。ほとんど咬頭を削らないでかぶせるのである。100ミクロンや200ミクロンは必ず高い咬合になっている。これで咬合性外傷になる。乳歯の根の部分には永久歯が歯胚としてあるわけで、それに害が及ぶ。つまり異常咬合になり、乳歯の吸収不全をつくる原因となる。もう一つは乳歯の奥歯と6歳臼歯を拡げるエキスパンジョンスクリュー付きの床装置である。これで確実にすれ違い咬合をつくることになる。顎が不安定になり、上下の歯は咬まなくなり最悪の事態となる。これらの3つのことは歯科医としては行うべきでない行為で3大悪と言ってよかろう。医原性の問題はこの3つのことが原因になって起こっているのである。もう一度強調する。名医になりたいのなら、抜くな、被せるな、拡げるなということなのである。(DBA「間違いだらけの床矯正」より)
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歯科矯正コラム一覧
- 「⑭ 十二 種々相(しゅじゅ‐そう)「手仕事の医療 評伝 石原寿郎( いしはら としろう) 秋元 秀俊 (著) 」を読む」2025/4/17「歯科を職業とする人には、是非読んでいただくことをお願いする。」
- 「トウシの大切さ」・・・投資(とうし)・投歯(とうし)
- ⑬「十一 渡米」
- ⑫「十 運動軸(うんどうじく)」・・・「手仕事の医療」(てしごと の いりょう)
- ⑪『九 下顎運動』(きゅう かがくうんどう)・・・「手仕事の医療」(てしごと の いりょう)
- ⑩「八 ナソロジー」
- ⑨「七 ゆきづまり」
- ⑧「六 中心感染(ちゅうしんかんせん)」2024/11/4/up
- ⑦「手仕事の医療 評伝 石原寿郎 秋元 秀俊 (著) 」を読む・・・「五 銅合金」
- 『(歯科医院での)専門的口腔ケアは「インフルエンザ予防」に効果的なんです。』日本歯科医師会のHPより