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「「2241」 芸能界と暴力団シリーズ 続編 O氏との対談「エイベックスの松浦を中心に」 (第3回・全4回) 2026年5月18日」を読む。


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(第2回・全4回)「2240」 芸能界と暴力団シリーズ 続編 O氏との対談 「エイベックスの松浦を中心に」  2026年5月11日

「2241」 芸能界と暴力団シリーズ 続編

O氏との対談「エイベックスの松浦を中心に」

(第3回・全4回)

2026年5月18日

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副島隆彦です。今日は2026年5月18日です。O氏との対談の3回目です。

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■芸能界と出版社とのつながり

【副島】それ、今YouTubeもやっている編集者の箕輪厚介(みのわこうすけ、1985年-、41歳)が作ったのかな。それとも社長の見城徹(けんじょうとおる、1950年- 76歳)さん本人が作ったのかな。

箕輪厚介と見城徹

O:見城さんでしょう。見城さん自身は、2010年6月にエイベックスの非常勤の社外取締役になっている。おそらく見城氏をエイベックスに繋げたのは周防郁夫氏だと、私は思っています。見城さんと周防さんの歴史は、松浦よりももっと古いですから。見城さんが角川書店にいた頃から周防氏と接点がある。

見城さんは割と文芸系だと思われていますが、その一方でミュージシャンが大好きです。荒井由実時代の松任谷由実(まつとうやゆみ、1954年-、72歳)へのインタビューをもとにした『ルージュの伝言』(1983年)という本を角川で出したんですね。これは作家の山川健一(やまかわけんいち、1958年-、68歳)が聞き手となって書いた本です。そのあと中島みゆき(なかじまみゆき、1952年-、74歳)の写真集(『夜会』)を幻冬舎から出したりしています。

松任谷由実

中島みゆき

亡くなったシンガーソングライターの尾崎豊(おざきゆたか、1965年-1992年、26歳で死)が見城さんに絶大な身体を寄せていたことは有名です。このように、見城さんは芸能音楽好きなんですよ。もちろん売れると思ってユーミンや中島みゆき、尾崎豊の本を出版したのでしょうけれど、おそらく彼は芸能音楽畑の人間を文芸作家と同列に考えていた。その流れで、前回言った浜崎と松浦をモデルにした『M』という本も幻冬舎から出ています。

見城徹と尾崎豊(右)

副島:見城徹が作る芸能の本は、よく売れるんだよね。

見城徹(左)と松浦勝人(真ん中)

O:それこそ、ものすごく売れた、郷ひろみの『ダディ』(1998年)という本がありますよね。初版50万部で、合計で100万部以上を売り上げました。あれを手掛けたのが見城さんです。見城さん自身がライターをやったと言われています。あの頃はまだ新興勢力だった出版社である幻冬舎っていうところから、「初版で50万部の本が出るらしいぞ」って、出版界では大騒ぎになりました。

『ダディ』←クリックすれば、アマゾンのページに移動します

副島:あれは、郷ひろみの奥さんだった二谷友里恵(にたにゆりえ、1964年-、61歳)は、元トライグループ代表取締役社長だった。夫はトライグループ(家庭教師のトライ)創業者の平田修で、あの本は、平田に対する、あの時点での反撃の本だったでしょう? この『ダディ』で三谷友里恵の嘘が暴(あば)かれちゃって、一気に悪者になったでしょ。三谷友里恵の『愛される理由』(朝日新聞出版、1990年)から一転して。

二谷友里恵

『愛される理由』←クリックすれば、アマゾンのページに移動します

O:はい、彼女への反撃の意図も相当にあったと思います。ただし『ダディ』では、郷ひろみが松田聖子(まつだせいこ、1962年-、64歳)と別れた時のこととか、何で二谷友里恵を別れるのかとか、その影に後藤久美子(ごとうくみこ、1974年-、52歳)とできていたとかっていうことを、郷ひろみが赤裸々に書いた。本当は見城さんが書いたんですけど。それですごいことになって。前に言った通り、初版50万部で、結局累計100万部を超えました。そして郷ひろみの所属事務所はバーニングです。郷の本を出すためには、当然、周防郁夫をくどかなければならない。

そこで見城さんは、角川時代からの周防氏との交流の歴史、および相当な好条件を提示して周防氏を動かして、郷ひろみの、いわば暴露本を出せることになったんではないかと思います。

副島:私の印象では、二谷友里恵が相当に打撃を受けたよ。それまでは立派な女性だったのがね。二谷友里恵にも愛人がいたんです。それが家庭教師のトライの平田修(ひらたおさむ、1956年-、69歳)とデキてたんだよね。

O:当然、郷も知っていた訳でしょ。

副島:それで二谷友里恵は経営者になりきっていった。彼女には経営の才能があったんだね。トライを大きくした。でも、もう売り払ったんだよな。何十億円じゃないの。

家庭教師のトライ

O:多分そうでしょうね。ここで松浦の話に戻りますと、モデル出身の奥さんとの間に、子供が3人います。畑田亜希(はただあき、1981年-、44歳)と2003年に結婚して2016年に離婚しました。ということは浜崎あゆみと付き合っていた時期と重なりますね。

それ以外に、これも前に話しましたが沢尻 エリカ(さわじりえりか、1986年-、39歳)という女優にご執心で、2011年にはエイベックスに入れたんです。「俺の女になれ」と、半ば強引に。ちょうどその時期、沢尻も薬物疑惑とかで仕事がなくなっている状況だったんですね。その受け皿として松浦はエイベックスを用意した。

松浦勝人と沢尻エリカ

■1990年初頭から、機材と“知財”意識が変化

O:だから不思議なのは、単なるレコード盤を売っていたる会社がプロダクション機能を持って、今は超巨大芸能プロになった事実です。このいきさつの中には当然、周防氏のような業界の大物の下支えとかがなければ、こんなには成長できないと思うし、これは当然、田中角栄(たなかかくえい、1918-1993年、75歳で死)じゃないですけど、金脈と人脈がないと芸能界の実質のドンにはなれない。

金脈、人脈並びに才覚(知恵)、この3条件は先ほど言ったように、この先売れそうなものを見つける目利きの力と資金提供力、それから関連会社のスタッフだったり、あるいはレコード会社やテレビ局だったりの人脈のことです。これを備えていがなければ会社を成長させられないし、ドンにはなれないと思います。

副島:エイベックスの社員1400人ってすごいよ。ただの音楽事務所じゃないよね。海外展開もするし。

O:私の記憶ですが、松浦は「これからはレコード盤の時代ではなくて、ストリーミング、ネット配信だ」ということをかなり早い時期から言っている。「レコードをプレスして複製して売るという手法はもう時代遅れで、ネットで流せるようにしなきゃダメなんだ」と。やっぱり、そういう先見性はあったと思います。

バーニングの周防氏さんが1973年という早い時からバーニングパブリッシャーズっていう音楽出版社を作って、そこに自分が協力してあげたサザンオールスターズはじめ、売れるミュージシャンの原盤権あるいは音楽出版権、イコール著作権ですね。それを自分の音楽出版社で管理するようにしました。つまり “知財” (知的財産、IP、アイ・ピー、Intellectual Property、インテレクチュアル・プロパティ)の権利に目をつけたというのは、やっぱり経営者としては先見的だったと思います。

副島:誰の権利が侵害されたのかな?

O:そうですね。多分既存のレコード会社ですね。日本の昔のレコード会社だったら、日本コロムンビアとかビクター音楽産業とかテイチク、キングレコード、ポリドールなどが主流派でした。グラモホン。そこに外資が参入して、東芝EMIとかCBSソニーが生まれます。芸能界にいる古い人たちは「お皿を回す」って言いますけども、「レコード盤を売るレコード会社は、いい作詞家に詩を書いてもらって、いい作曲家に曲を書いてもらって、うまい歌手に歌わせてそれを録音してレコード盤にして売る」っていう単純なビジネスですね。レコード会社自体が“知財”を生み出す訳ではなかったのです。

知的財産

副島:レコード会社っていうのは、滅んだの?

O:あることはあります。エイベックスもレコード会社の部分を持っています。avex trax(エイベックス・トラックス)っていうメインレーベルがある。安室奈美恵はじめ、人気歌手のCDはそこから発売するようにしているんです。

けど、旧来のレコード会社は “知財” という考え方がなくて、「お皿を回せる」LPレコードを作って、レコード屋さんに置いてもらって、その売上を待つという。書籍の出版社が作家に書いてもらった原稿を印刷・製本して、その本を書店で売ってもらうのと同じ形です。

繰り返しますが、歌詞、楽曲、それに原版権とか音楽出版権は、すなわち知財(ちざい、知的財産)です。これに対する意識が低かったので、レコード会社はそれを自分らの権利にしなかったんですよ。

副島:“知財” は高等裁判所レベルなんですよ。地方裁判所からじゃなくて。私も70年代、80年代にLPレコードを買っていてね。今も何百枚か持っているけど、ジャズを中心に。この後、ラジカセっていうのが出てね。ラジカセでレコードからダビングして、カセットテープになって。それからCDが出始めた途端にLPが滅んでね。で、そのやがてDVDも出るんだけど、同時に持ち運びに便利なUSBが生まれた。

O:そうですね。その流れです。

CDレンタルの様子

副島:USBが生まれたらもう、CDとDVDが滅び始めて、レコード会社というのも一緒に滅んだように見えた。意味がなくなったというかね。権利が主張できなくなったというか、あとは泥棒をするようにダウンロードするやつがいて、警察に捕まったりもするんだけど。違法ダウンロードでね。

それらの取り締まりができなくなったように見える時期があった。そうすると音楽家、ミュージシャンはコンサートを開いてそこでCDやDVDを売って売り上げの2,3割をそこで稼いでいたはずなのに、CDやDVDが売れなくなって、コンサートホールでのコンサートができなくなったんじゃないかって私には見えた。同時に、レコード会社がCDを発行している訳だから、ここの売り上げが激減しているはずなんです。

コンサート会場でのCD、DVD販売の様子

O:そうですね。日本のアナログレコードは、1980年に1800億円以上を売り上げて、そのときがピークでした。それが1987年には1000億円台を割り込み、1990年になると、なんと18億円。最盛期の100分の1です。CDが登場し、アナログのシェアを奪った。しかしそのCDも、ネット配信からのダウンロードが増えて、売れなくなりました。1990年初頭の頃からそういう転換が起き始めたと思います。本当に偶然ですけども、それはちょうど、松浦勝人が貸しレコード屋でアルバイトをしている頃です。その頃借り出されていたCDは圧倒的にTM NETWOEK(ティーエム ネットワーク)でした。これは小室哲也がいた3人組です。だから松浦が、「この小室は売れる」っていうふうに気がついたのは90年頃だったはずですね。その頃から、いつか小室と仕事をしたいという考えが、松浦勝人にあったようです。

TM NETWORK(左が小室哲哉)

副島:だからテクノロジーというかね、アパレイタス(Apparatus)とも言うんだけど、器具、機材のことです。この機材の発達で、音楽産業がかなり変わった。あと動画のダウンロードね。違法ダウンロードの力でこのレコード会社はもう滅んだんじゃないかと私には見えた。いくら取り締まってももう無理だった。

O:そうですね。ひとたび音源がネット上に乗れば、もうほとんど無限大にみんなダウンロードできますから。それを逆手に取るというか、抑止するためにはレコード会社自身が、「自分たちが持っている原盤の音を自分たちからストリーミングで配信して、しかもダウンロードできないようにコピーガード、すなわちコピー(複製)のカード(防御)をつけて、しかも有料で販売するという仕組みを作る」ということをしなければいけなかったのです。でも、そこに全く関心が行ってなかった。意識がなかったんですね。

(つづく)

参考:

「「2239」 芸能界と暴力団シリーズ 続編 O氏との対談「エイベックスの松浦を中心に」(第1回・全4回) 2026年5月3日」

【芸能・音楽】「人間シャンパンタワー」に関する副島隆彦の一味違う『芸能論評』

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